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介護施設で死亡全体の14% 新型コロナ、共同通信自治体調査

2020.5.13 21:01 共同通信

 高齢者が入所する介護施設で、新型コロナウイルスに感染した入所者、職員は8日時点で少なくとも計700人おり、このうち79人が亡くなっていたことが13日、共同通信の調査で分かった。死者はいずれも入所者で、職員はゼロ。厚生労働省によると、国内の死者(8日時点)は全体で557人。全体の死者数のうち、介護施設での死者数は約14%で、7人に1人に上った。

 厚労省は感染者や死者の詳細な分析結果を公表しておらず、介護施設での全国的な死者数も不明だった。高齢者は特に重症化や死亡リスクが高い「感染弱者」とされる。マスクや防護服の不足も深刻で、一気に大規模なクラスター(集団感染)となり、直撃した形だ。海外では「介護崩壊」が起きており、日本でも対策が急務となる。

 調査は都道府県、政令市、中核市、東京23区の計150自治体を対象に8日時点の状況を尋ね、146自治体から回答を得た。富山市の死者数は未回答だったため、取材に基づき算出した。

 介護の入所施設には、寝たきりといった、状態が重い高齢者の生活の場となっている特別養護老人ホームや、リハビリのための介護老人保健施設(老健)、有料老人ホームなどがある。こうした施設で感染した計700人の内訳は入所者474人、職員226人。

 死者が最も多かったのは千葉県の19人で、老健施設「あきやまの郷」(松戸市)と「市川ゆうゆう」(市川市)などで集団感染が起きた。群馬県の15人が続き、老人ホーム「藤和の苑」(伊勢崎市)で死者が発生した。

 入所施設とは別に、介護を受けるために自宅から通うデイサービスや、一時的に宿泊するショートステイなどの通所施設では、利用者164人、職員74人の計238人が感染。利用者のうち9人が亡くなっていた。

 新型コロナへの対応に関し、課題を複数回答で尋ねると、9割以上の自治体が「マスクや防護服、消毒液などの物品不足」を挙げた。デイサービスの自主休業が相次いでいることを受け、「訪問介護などの代替サービスの確保」や「学校の休業に伴う人手不足」との回答も目立った。