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【4403】久保田 純米大吟醸(くぼた)【新潟県】

2020.11.21 16:42
新潟県長岡市 朝日酒造
新潟県長岡市 朝日酒造

【E居酒屋にて 全6回の④】

 近々E居酒屋で、わたくし主催の中規模の飲み会を企画している。女将さんとその打ち合わせをするため、一人で暖簾をくぐる。話は簡単に終わり、あとは飲むだけ。

「庭のうぐいす」「東洋美人」「カットよっちゃん×春鶯囀」と飲み進め、4番目にいただいたのは「久保田 純米大吟醸」だった。この蔵のお酒は飲む機会が多く、当連載でこれまで、19種類を取り上げている。

 さて、この「久保田 純米大吟醸」の瓶を見たとき「ん???」とおもった。すぐ、昨年に飲んだ「久保田 純米大吟醸」(当連載【3745】)をおもい出した。それは、久保田にとって、25年ぶりとなる新商品だった。

 蔵のホームページの商品情報(2018.02.28付)は、以下のように伝えていた。「朝日酒造株式会社(本社:新潟県長岡市、代表取締役社長:細田 康)は、昨年6月・10月に限定発売した『久保田 純米大吟醸』を通年商品として、2018年4月11日(水)より、全国の久保田正規販売店にて順次発売いたします。久保田の通年商品の登場は、1993年の『久保田 紅寿』の発売以来、25年ぶりとなります」

 だが、同じ「久保田 純米大吟醸」でも今回はラベルが違う。こりゃまた、いったい、どうしたものか。25年ぶりの新商品は2018年4月11日から発売。そして今回のシャープ感のある黒ラベルは2020年10月1日発売だ。つまり、25年ぶりの新商品は、わずか2年半でラベルのデザインを変えたのだ。

 これは、ふつうの販売戦略では考えられないことだが、わたくしは十分理解できるデザイン変更だとおもった。というのは、2018年4月発売の「久保田 純米大吟醸」は、ラベルが人の心をまったく惹きつけない地味なものだったからだ。とくに「純米大吟醸」の文字がよろしくなく、とても25年ぶり乾坤一擲の商品の“顔”とはいえない、とわたくしは内心、強くおもっていたものだった。

 それが今回、わずか2年半で“顔”を変え、スタイリッシュなものにしたことは、2年半前のラベルが、よっぽど評判がよくなかったんだろうな、と想像するに難くない。ネット情報によると、2年半前に出した「純米大吟醸」から味もブラッシュアップしたとか。どこがブラッシュアップしたのか知らないが、まずはいただいてみる。

 花のような香りがやや華やか。フローラルとでもいえばいいのだろうか。甘やかで、キレが非常に良い。やや遅れて酸が適度に出てきて、甘酸っぱいモダンタイプの味わいに。ただし、イケイケのモダンタイプではなく、弱めのモダンタイプ。言い方を変えれば、非常に上品なモダンタイプといえる。軽快感があるが、口当たりの丸みと芳香があるので、あでやかな印象を受ける。いろいろな味が出ているが、中でもやはり甘みがよく出ているようにおもえた。

 後日、瓶の裏ラベルを見たら、「香り、甘味、キレが融合したモダンな純米大吟醸酒」と書かれている。わたくしのメモとまったく同じでびっくり仰天だった。わたくしは、ラベルの文言を撮影し、読まないでいきなり飲む。本当は、ラベルを読んでから飲めばいいのだが、老眼で目が見えず、後日、パソコンで拡大して読んでいる。だから、わたくしのメモとラベルが同じだったことを、後日知るという、いささか間抜けなテイスティングをしている。

 さて、蔵のホームページは、この酒を「日本酒がはじめての方にも、ひと口目で実感できる美味しさを追求した、新しい久保田。香りと甘味、そして、久保田らしい滑らかなキレの良さを併せ持つ、純米大吟醸酒です」とし、以下のように詳しく説明している。

     ◇

【モダンにリニューアル】
30年を超える伝統をもつ久保田が、その引き継がれてきた技を用いてモダンな日本酒をつくりました。それに合わせて、デザインをリニューアル。久保田らしいシャープなキレとモダンな味わいを漆黒のラベルとボトルで表現。さらに、英字のKUBOTAロゴを合わせて使用することで、新たな久保田の挑戦を表現しました。
【上質をカジュアルに】
香り、甘味、キレが融合した、新しい美味しさを追求したモダンでシャープな純米大吟醸酒。上質で華やかな香り、甘味と酸味が調和した味わい、久保田らしいキレのよさが、口の中でハーモニーを生み出します。
友人との気軽な家飲みや行きつけのバルで。もちろん、気取らないプレゼントにも。上質な日本酒を、カジュアルに楽しみたい方におすすめの一本。
「新しい久保田」を体現する美味しさと、培われてきた久保田の技。その両方を、一度に味わえるお酒です。

     ◇

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米 米麹、精米歩合50%、アルコール分15度、製造年月20.09」。

「久保田」の由来は、創業時の屋号。蔵のホームページの沿革をみると、「天保元年(1830年)現在地で酒造業を始める。屋号は久保田屋  大正9年(1920年)朝日酒造株式会社創立  昭和60年(1985年)[久保田]発売」と書かれている。

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