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【4400】庭のうぐいす 純米吟醸 ぬるはだ(にわのうぐいす)【福岡県】

2020.11.18 20:53
福岡県久留米市 山口酒造場
福岡県久留米市 山口酒造場

【E居酒屋にて 全6回の①】

 近々E居酒屋で、わたくし主催の中規模の飲み会を企画している。女将さんとその打ち合わせをするため、一人で暖簾をくぐる。話は簡単に終わり、あとは飲むだけ。

 最初に選んだのは「庭のうぐいす 純米吟醸 ぬるはだ」だった。「庭のうぐいす」は飲む機会が多く、当連載でこれまで、15種類を取り上げている。さて、いただいてみる。

 吟醸香ほのか。上品なたたずまい。やわらかふくよかな口当たり。旨みが豊かで、酸がついてくる感じ。余韻は、わずかな辛みと苦み。おおおっ、派手さはないが、落ち着き感があり、しみじみ旨い。余韻に浸りながら「う~む」と、ちいさな声でつぶやく。

 飲む前に「ぬるはだ」という文字に「ん? なんだ? 見たことがない字面だな」と不審におもいながら冷酒で飲んだのだが、これがなんと燗酒用のお酒だったのだ。「ぬる燗」から「ひとはだ燗」にかけてが飲みごろとのことで「ぬるはだ」。なるほどそうだったのか。従業員の方が、ひとこと教えてくだされば、「ぬるはだ」で飲んだのに。そのココロを知ったのは、飲んでしまってから。なんという無念。ちゃんとした飲み手は「おお、そうだったのか、じゃあ『ぬるはだ』で飲み直そうじゃないか」と態勢を立て直すところだが、わたくしはちゃんとしていない飲み手なので、次の酒を飲みたい気持ちがはやり、「ぬるはだ」をスルーしてしまった。いけませんねぇ。

 冷酒でいただいた味わいからおもうに、「ぬるはだ」でいただくと、旨みと酸の輪郭がさらにはっきりとし、辛みと苦みが増すことで味わい深さが増すのではないか、と想像する。

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。「“いい酒ほど燗をつけろ”とは、ある先人の言葉。繊細な中にしっかりと酸味・甘みを感じ、ほどよい熟成感が漂います。少し温めて(ぬる燗から人肌燗)飲んでいただきたいという思いが酒名の由来です」

 ラベルのスペック表示は「アルコール分14度、精米歩合50%、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、製造年月20.7」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 酒名「庭のうぐいす」の由来について、蔵のホームページは、以下のように説明している。

「庭のうぐいすの酒は、その昔北野天満宮から飛んできたうぐいすが母屋の中庭にある泉で喉をうるおしたことからヒントを得て、醸造を始めたのがそもそもの始まりと伝えられています。山口酒造場では、うぐいすが飲んだ水と同じ筑紫平野を流れる豊かな筑後川の伏流水を使って、今も仕込みを行っています」

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