メニュー 閉じる メニュー
地域

地域

【4241】羽前白梅 純米吟醸 無濾過生原酒 しぼりたて 俵雪(うぜんしらうめ)【山形県】

2020.6.10 23:51
山形県鶴岡市 羽根田酒造
山形県鶴岡市 羽根田酒造

【Z料理店にて 全6回の①】

 Z料理店の店主はMLB、NPB、社会人野球、大学野球、高校野球に詳しく、わたくしは彼と野球の話をするのが好きだ。店主も、わたくしと野球の話をするのが好きなようで、いつも、店主の定位置の向かいのカウンター席を用意してくれる。今回もその場所に「reserve」の置物が。

 店に入るなり、店主が「蛙さんの飲んだことのない酒を入れときましたよ」。冷蔵庫を見る。おおおっ、本当だ。わたくしが飲んだことがない酒が6種類鎮座している。うれしいではないか。店主の好意にこたえ、全部飲もうではないか。

 まず選んだのは「羽前白梅 純米吟醸 無濾過生原酒 しぼりたて 俵雪」。この蔵の酒は当連載でこれまで、「羽前白梅 俵雪 純米吟醸 原酒 生詰」(当連載【2480】)を取り上げている。さて、いただいてみる。

 やわらか、ふくよか、とろみを感じる。メロンに似た果実の香りが穏やかに広がる。味わいは、甘旨酸っぱい。中でも甘みと酸がいい感じで出ている。味わいに厚みを感じる。中盤から辛みが出てくる。余韻は苦みと辛み。アタックは旨口に感じるが、エンディングは辛口酒。とろみがあるが、後味のキレが良い。突出した部分が無く、落ち着き感が非常にある。酒の味にうるさい店主は、この酒をまだ飲んでいないということで、仕事をしながらちょっと盗み酒。そして「これはいいね」とにっこり。

 瓶のラベルのスペック表示は「山田錦 山形100号(出羽きらり)」「使用米/使用割合 山田錦30% 山形100号70%、原材料 米(国産)米こうじ(国産米)、アルコール分16度、精米歩合50%、酸度1.5、日本酒度+5、製造年月2019年12月」。

 使用米の「出羽きらり」(山形100号)は、山形県農業総合研究センター水田農業試験場が1999年、母「山形75号」と父「ちゅらひかり」を交配。選抜と育成を繰り返し品種を固定。2012年に命名、2014年に種苗法登録された新しい品種だ。「出羽燦々」「出羽の里」に次いで、山形県が開発した3番目の酒米だ。

 酒名の「白梅」の由来について、日本の名酒事典は「天正、文禄のころに近江より移り、文禄元年(1592)に酒造業をはじめて酒名を『白梅』、屋号を近江屋とした。長い酒造りの歴史をもつ大山でも最も古い蔵で、酒名の由来も定かではないという」と説明している。

 また、酒名の「羽前」について、コトバンクは「旧国名の一。明治元年(1868)、出羽(でわ)を羽前・羽後と南北に二分した南の部分。現在の山形県の大部分にあたる」と説明している。

 さらに、酒名の「俵雪」は、強風にあおられて雪が米俵のような形になる現象。コトバンクは「山形県の庄内平野のように強風の吹くこと が多い雪国でよくみられる。同地方では雪まくりが米俵に似ていることから,俵雪 あるいは雪俵と呼んでいる」と説明している。

日本では、とくに山形県で見られる自然現象です。強風で煽られた雪が米俵のような形状になることから「雪俵(ゆきだわら)」や「雪まくり」と呼ばれ豊作をもたらすと言われています。そんな奇跡的な偶然が無いとできない自然現象から俵雪(たわらゆき)と名づけられました。

関連記事 一覧へ