【4978】田酒 特別純米 生 2022年 新酒(でんしゅ)【青森県】

2022年12月07日
酒蛙酒蛙
青森県青森市 西田酒造店
青森県青森市 西田酒造店

 休日の夕方、ふらりと近所のうなぎ屋へ。うなぎはもちろん美味しいのだが、酒がいい。定番酒はありきたりの地酒3種類ほどだが、店主の“隠し酒”が面白い。この場合の面白い、は特段意味のある言葉ではない。わたくしの興味をそそる酒が多い、ということだ。どんなルートで入れているのか興味のあるところだが、あえて聞かないことにしている。

 席につくと、店主が酒を抱えてきた。今回の酒は「田酒 特別純米 生 2022年 新酒」だった。西田酒造店のお酒は飲む機会が多く、当連載でこれまで、非常に多くの種類を取り上げている。今回のお酒は、当連載【3209】回目で取り上げている。しかし、それから丸5年たっているので、再度取り上げることにする。

 上立ち香は、サイダー香のニュアンス。含むとこれもサイダー的ニュアンスに、アンズ、メロン、リンゴ、洋梨などが混ざった果実香が加わる。口当たりは、やさしくふくよか。味わいは、甘旨酸っぱくて、非常にジューシー。まるで甘旨酸っぱいデザートを飲んでいるような印象を受ける。飲み飽きしない酒質。余韻は酸と「田酒」特有の独特な苦み。

 舌先をかすかな微発泡がチリチリ刺激する。フレッシュ感にあふれており、“若い感”がある。味わいの中で、酸が良い。酸が舌の両側からじゅわじゅわ入ってくるようなイメージ。そしてキレが非常に良い。飲み進めていくと辛みも出てくる。実に旨い。モダンタイプ。ボディーは、軽からず重からず、のミディアム。

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「アルコール分16度、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合55%、製造年月2022.11」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 酒名「田酒」の由来について、蔵のホームページは、以下のように説明している。

「『田』はもちろん、酒の元となる米が獲れる田んぼを意味し、名前の通り、日本の田以外の生産物である醸造用アルコール、醸造用糖類は一切使用していないことを力強く主張した、米の旨みが生きる旨口の純米酒です。『日本酒の原点に帰り、風格ある本物の酒を造りたい』という一念で、昭和45年に昔ながらの完全な手造りによる純米酒の醸造に着手。その後、商品化までに3ヶ年を費やし、発売は昭和49年10月1日でした」