メニュー 閉じる メニュー
地域

地域

【4607】鶴齢 純米 超辛口 原酒(かくれい)【新潟県】

2021.7.30 22:44
新潟県南魚沼市 青木酒造
新潟県南魚沼市 青木酒造

【B居酒屋にて 全6回の①】

 1カ月に1回のペースで足を運んでいるB居酒屋。常時約200種類の酒を置いており、1カ月たてば、冷蔵庫のラインナップがけっこう更新されているので、「日本酒津々浦々」の取材に好都合なのだ。コロナで大苦戦を強いられている様子だが、飲み手としては、すこしでも支援になるよう定期的に通うことしかできない。早くコロナ禍が過ぎ去り、にぎわいを取り戻してもらいたい、と切に願う。

 今回は、酒友Yと二人で暖簾をくぐった。異動が決まったYと一緒にB居酒屋で飲むのは、これが最後だ。トップバッターは「鶴齢 純米 超辛口 原酒」を選んだ。水色ラベルを見て、夏酒→さっぱり→トップバッターに最適、という発想で選んだもの。しかし、飲んでみたら、見込みは全然違い、かなりしっかりした味わいのお酒だった。

「鶴齢」は飲む機会が多い酒で、当連載でこれまで18種類を取り上げている。淡麗辛口のお酒が多い新潟酒だが、「鶴齢」はその中にあって、濃醇旨口酒路線を貫いてきた。時代の“先”を行く「鶴齢」だったが、時代がようやく「鶴齢」に追いついてきた感がある。さて、いただいてみる。

 酒蛙「さらりとした口当たり」
 Y 「旨いなあ」
 酒蛙「さらり、辛口酒だけど、旨みがかなり出ている。辛口酒ではあるが、しっかりとした味わい。骨格ががっちり決まっている感じ。こりゃあ旨い!」
 Y 「酸味もあり旨い。さすが『鶴齢』だ」
 酒蛙「余韻は軽い苦み。さわやかな酸もあり、軽やか。スパッとキレる。ものすごいキレ味だ。まさに夏の宴会酒だ。あっという間に無くなる酒だよ」
 Y 「ちょっとセメダイン(酢酸エチル)っぽい香り」
 酒蛙「たしかにそうだ。セメダイン香と若いバナナ香が一緒になったような香りだ。さわやかでいいね、この香り。そして、辛口酒だが、力強さとボディー感のあるこの酒に、この香りは合っている」

 瓶の裏ラベルは、この酒を「酒造りに適した巻機山(まきはたやま)伏流水仕込みによる、新潟県塩沢の地酒」と紹介している。また裏ラベルのスペック表示は「原料米 美山錦100%使用、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合60%、アルコール分17度、製造年月2021.04、蔵出年月2021.05」。製造年月と蔵出年月を分けて書いているのは非常に親切だ。ここまでやるのなら、製造年月の意味するところを付け加えてほしかった。たとえば「製造年月(瓶詰)」とか。

 酒名「鶴齢」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。「鈴木牧之は明和7年(1770年)塩沢に生まれた商人・随筆家で、現蔵元の先祖に当たる人物。『鶴齢』という名も牧之が命名したと伝えられています」

関連記事 一覧へ