
国家資格は難関資格のイメージが強いため、取得すれば周りから評価されやすいです。そのため、国家資格を取得したいと思っている方は多いのではないでしょうか?
しかし、国家資格を取得するにあたり「どんな資格を取ればいいのだろう?」「どんな勉強をすればいいのだろう?」と感じる方もいるでしょう。そこで、この記事ではおすすめの国家資格と資格を取得するための勉強方法などを徹底的に解説していきます。
Contents
国家資格とは
国家資格とは、国が定めている法律に基づいて、各分野における個人の能力、知識が判定されて特定の職業に就ける資格のことです。
国家資格の中でも、以下の4つに分類ができます。
- 業務独占資格:弁護士や公認会計士など
- 名称独占資格:栄養士や保育士など
- 設置義務資格:特定の事業を行う際に法律で設置が義務付けられている資格
- 技能検定:業務知識や技能などを評価する資格
中でも、業務独占資格に関しては、社会的需要の高いものが多く、資格を取得できれば高収入が期待できるでしょう。

国家資格の取得がおすすめな理由
国家資格を取得することで、社会的地位や信頼度が高くなり、さまざまな面でメリットを感じられます。ここでは、具体的に国家資格の取得をおすすめする理由をお伝えしていきます。
- 就職・転職に有利になるから
- キャリアアップに繋がるから
- 長く働ける土台を作れるから
就職・転職に有利になるから
就職や転職をする際に、国家資格を取得していると有利に働きます。理由は、先述した通り、社会的地位や信頼度が高く、周りから評価されやすいからです。
国家資格を取得するには、試験を合格しなければならないのですが、その試験が非常に難関です。
また、就職・転職先で実際に使えるスキルが多いのも国家資格の魅力であり、企業側も即戦力として考えてもらえるため、採用率が上がりやすいです。

キャリアアップに繋がるから
国家資格を取得することで、キャリアアップにつながります。
昇進ができると、給料も会社内での地位も上がるため、キャリアアップにつながります。また、会社内だけでなく、自分で起業する際にも役立たせることができます。
国家資格の種類によっては、資格取得後に独立して個人の事務所を持ち、事業や収益を伸ばしていけるため、自分の可能性を広げられます。
長く働ける土台を作れるから
現在の日本では、人生100年時代と言われるようになり、長く働く必要がある時代になろうとしています。その状況になった際に、長く働けるような資格を取得しておけば、収入面に困ることはありません。
そのためには、長く働けるような国家資格を取得するのがおすすめです。資格取得のために勉強するため、その分野の知識が身につき、やがて自分のスキルを高められます。

法律系のおすすめ国家資格
ここからは、ジャンルごとに国家資格をご紹介していきます。まずは、法律系の国家資格です。
以下3つの法律系の国家資格をおすすめします。
- 行政書士
- 司法書士
- 弁護士
行政書士
行政書士とは、民法や行政法などに基づき国民と行政をつなぐために、業務を行うための国家資格です。主に、個人や法人に対して、官公庁に提出する書類作成や相談を受けるなどの業務を行なっています。
特に、書類作成を中心的に行いますが、その書類の種類が多くあり、さまざまな知識が必要となります。
- 会社設立
- 建築業許可
- 財務諸表
- 遺言書
また、行政書士は自身の独占業務以外にも、他の資格で独占されていない業務も行えるため、幅広く活躍できるでしょう。
行政書士になるためには、試験の合格が必須です。簡単ではありませんが、しっかりと対策を行えばなれないことはありません。以下に試験概要を記載しておきますので、目を通してみてください。
試験情報 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 特に縛りなし |
合格率 | 10%前後 |
難易度 | 比較的高い |
司法書士
司法書士とは、行政機関に提出する書類作成や審査などの業務を行います。個人や法人などから依頼を受けて行う業務で、依頼者にとって必要な手続きを的確かつスムーズに行います。
司法書士は、たくさんの業務の種類があるため、活躍できる幅が広いです。以下に記載の業務が主に行うものです。
- 登記業務
- 書類作成
- 供託業務
- 訴訟代理
- 企業法務
- 相続・成年後見業務
また、司法書士の試験は毎年受験者数が多く、人気のある国家資格として有名です。ライバルに負けないよう、しっかりと対策しておく必要があるでしょう。
試験情報 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 特に縛りなし |
合格率 | 約4% |
難易度 | かなり高い |
弁護士
弁護士とは、さまざまな法律や憲法などを使って基本的人権を擁護する職種です。
具体的な業務内容は、法廷での訴訟活動や個人の権利を守るための擁護活動、さらには企業や公共団体に属しての活動となり、多くの場面で活躍できます。
- 依頼者からの法律相談
- 裁判手続きの代理
- 被疑者・被告人などの弁護
- 法律に関わる書類の作成
弁護士資格を取得した場合、多くは法律事務所に属して働きますが、独立開業も可能です。中には、独立開業をして高収入を得ている弁護士もいるため、夢がある職種と言ってもいいかもしれません。
また、弁護士になるためにはかなり難易度が高い試験の合格が必須なため、しっかりと勉強をしておく必要があります。
試験情報 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 法科大学院修了・予備試験合格者 |
合格率 | 約4% |
難易度 | かなり高い |
経営系のおすすめ国家資格
次に、経営系のおすすめ国家資格についてご紹介します。将来、起業したい方や自分のビジネスを持って広げていきたい方などには向いている国家資格です。
そこで、以下の3つの国家資格をおすすめします。
- 中小企業診断士
- 社労士
- 衛生管理者

中小企業診断士
中小企業診断士とは、企業を経営するにあたってコンサルティングを行う職業です。中小企業に対して、経営課題や対応策などをアドバイスする業務が中心となります。
特に中小企業診断士は、独占業務がないため、自由に業務の幅が決めらるのも魅力の1つです。
また、中小企業の割合が99%と言われているこの日本では、非常に需要のある職種なため、おすすめできる国家資格と言えます。
試験情報 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 特に縛りなし |
合格率 | 一次試験:20% 二次試験:20%(筆記試験)・99%(口述試験) |
難易度 | かなり高い |
社労士
社労士とは、社会保険労務士法に基づき、社会保険や労働関係などの業務を行う職業です。雇用や保険、労働問題などは毎年のように取り上げられているため、かなり需要が高い職種と言えます。
社労士の業務内容は、主に以下の3つに分けられます。
- 1号業務:手続き代行
- 2号業務:帳簿書類の作成
- 3号業務:コンサルティング
どの業務内容も、労働者の安心・安全を守るために行うため、非常にやりがいのある職種です。そのため、男女問わずさまざまな年齢層から人気のある国家資格となります。

試験情報 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 学歴・実務経験・指定の国家試験合格のいずれかを満たす者 |
合格率 | 約6% |
難易度 | かなり高い |
衛生管理士
衛生管理士とは、労働安全衛生法に基づき、就労中の労災や労働者の健康障害などを防止する国家資格です。事業所の衛生管理や労働者の健康管理など、幅広く活躍できるのが特徴です。
そのため、業務的には大変な部分もありますが、非常にやりがいを感じれる職種と言えます。資格取得することで、手当がもらえたり管理職へ昇進できるなど、キャリアアップが見込めます。
試験情報 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 学歴・実務経験を満たす者 |
合格率 | 約45% |
難易度 | 普通 |
金融系のおすすめ国家資格
次に、金融系の国家資格をご紹介します。お金に関する問題は多くの人が関心あるため、金融系の資格は需要があります。その中でも、以下4つの国家資格をおすすめします。
- 税理士
- 公認会計士
- FP
- 簿記

税理士
税理士とは、税の専門家として所得税や法人税、相続性などを納税者に代わって申告する業務を行う職業です。主に、以下の独占業務を持ちます。
- 税務代行
- 税務書類の作成
- 税に関する相談
税金についてあまり理解がない方も多く、税理士に相談されるケースが多いです。そのため、聞かれた相談事項について、的確にアドバイスするのも税理士として大きな役割です。
また、上記3つの業務内容以外にも、決算書の作成や経営面に関するアドバイスなども業務として行えるため、幅広く活躍できる職種と言えるでしょう。
試験情報 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 大卒or指定科目の履修・大学3年or指定科目の履修・司法試験や公認会計士試験(短答式)に合格 など |
合格率 | 約15%前後 |
難易度 | 高い |
公認会計士
公認会計士とは、経理や会計などの業務を行う職業です。医師・弁護士と共に三大国家資格として数えられる資格として有名です。公認会計士の主な業務内容は以下の通りです。
- 監査
- 税務
- コンサルティング
公認会計士は、監査と税務の2つの独占業務を持ちます。独占業務以外にもコンサルティング業務が可能で、幅広く活躍することができます。

試験情報 | 内容 |
---|---|
受験資格 | なし |
合格率 | 短答式試験:約20% 論文式試験:約40% |
難易度 | 高い |
FP
FP(ファイナンシャルプランナー)とは、税金や保険など「お金」に関する業務を行う職業です。税金や保険などの暮らしにまつわるお金の知識が身に付くため、非常に人気のある資格です。
仕事にも私生活にも活かせられるため、幅広い年代で人気のある国家資格と言えます。
FPの試験は、3級から受験が可能で難易度は特別高いわけではありません。ただし、油断は禁物なためしっかりと対策しておきましょう。
試験情報 | 内容 |
---|---|
受験資格 | なし |
合格率 | 3級:約70% 2級:約40% |
難易度 | 易しい |
簿記
簿記とは、会社が行う経済活動を帳簿に記録し報告するなどの業務を行うための資格です。
主に、出勤管理や企業間取引の記帳、決算処理などの業務を行い、経営状況の分析をします。そのため、経理部や財務部に所属して活躍したい人には向いている資格と言えます。
簿記もFPと同様、お金のリテラシーが身に付くため、非常に人気な資格となります。試験に合格できるように、しっかりと対策しておきましょう。
試験情報 | 内容 |
---|---|
受験資格 | なし |
合格率 | 3級:約50% 2級:20% 1級:約14% |
難易度 | 3級:普通 2級・1級:比較的高い |
社会人が資格取得をするための勉強方法
国家資格の取得を検討している人の中には、社会人の方もいるのではないでしょうか?忙しい社会人が勉強する時間を作るのは、正直言って大変です。
しかし、国家資格を取得するには、忙しい時間の中でうまく勉強時間を確保し、試験対策を行わなければなりません。そんな社会人の方が資格取得するには、以下の勉強方法がおすすめです。
- 通信講座
- 予備校
通信講座
特に忙しい社会人であれば、通信講座は1番おすすめできます。通信講座は、タブレットやスマホからでも授業を受けられます。
日々の業務で忙しい人は、いかに効率よく勉強できるかが合格への鍵となります。
そのためには、隙間時間をうまく使い、勉強するしか他ありません。

予備校
予備校に通いながら勉強するのもおすすめの勉強方法です。予備校は、プロの講師が在籍しているため、わかりやすい授業をタイムリーで受講できます。
また、自習室を設けている予備校も多く、勉強に集中しやすい環境です。勉強に集中しやすい環境で試験対策を行えば、モチベーションを維持でき、効率の良い勉強ができるでしょう。
まとめ
今回は、おすすめの国家資格と資格取得するための勉強方法などを解説していきました。
国家資格は社会的地位と信頼度が高いため、周りから評価されやすいです。その背景から、資格取得を目指す人が増えているため、ライバルは多いでしょう。
しかし、国家資格を取得することで就職・転職で有利になったり、キャリアアップを目指せたりなどさまざまなメリットがあるので、ぜひ挑戦してみてください。
