
生活する上では必要不可欠な電気ですが、電気代の高さに頭を悩ませている方々も多いのではないでしょうか。特に昨今では、電気代高騰のニュースも増えるなど、電気代の高さを今後も心配している人は多いです。
少しでも安くしたい電気代ではありますが、安くするためには電気代が高い原因をまず知らなくてはいけません。
そこで本記事では、電気代が高い原因を解説。平均電気代や電気代削減におすすめの電力会社3選も紹介しています。

Contents
電気代が高い原因①:オール電化の影響
オール電化の一戸建て販売は年々増えており、自分で新築した場合もオール電化にするケースも珍しくはありません。
オール電化は電気代が高くなる?
オール電化に変えた家庭は、以前よりも電気代は高くなるでしょう。当然ではありますが、これまでガスを利用していたものを電気でカバーするためです。
今までオール電化ではなかった家庭が、引っ越しによってオール電化になった場合、電気代が大幅に増加して驚いてしまうという話をよく耳にします。
そもそも、引っ越し先が引っ越し前よりも広くなっている場合、電気代は上昇しやすくなります。部屋が広くなれば照明や空調費はどうしても増加します。
また、季節によっても電気代は大きく上下します。そのため、引っ越しの時期によっては極端に電気代が上がったと感じてしまいます。

オール電化に適したプランがある電力会社を選ぶ
オール電化の場合は、空調や給湯などを含めたほとんどの設備で電気を使うため、プラン選びが重要になります。
また、電力会社・プランによって電気料金が安い時間の設定などが異なります。基本的には電気使用量が多くなる日中よりも夜の方が安いプランが多い傾向です。
そのため電気を使用する時間帯を意識的に変えたり、オール電化に合った電気の使い方を行ったりすることが重要です。

電気代が高い原因②:エアコンの使いすぎ
猛暑や寒波によって、空調を使う機会は増えつつあります。また在宅ワークの増加によっても、自宅の空調を使う機会は増加しています。
夏場に冷房を使いすぎ
夏場の空調はエアコンでの冷房・除湿運転が該当します。
エアコンで空調を行う場合、外気温との温度差が大きいほど電気代はかかりやすくなります。熱いからといって大幅に室内を冷やそうとすると電気代が高くなる傾向です。
除湿運転は、除湿の方法によっては冷房以上に電気代がかかってしまうケースもあります。自分で使っているエアコンの除湿の種類が「再熱除湿」方式だった場合は注意しましょう。

冬場に暖房家電を使いすぎ
冬場の空調は暖房一択になります。外気温とエアコンの設定温度の差があるほど電気代は高くなるため、一般的に夏場よりも冬場の方が電気代が高くなります。
そのため、自分ではエアコンを控えめに使っているつもりでも、実際はかなりの電気を消費している可能性が考えられます。
エアコンだけではなく、他の暖房器具と併用するなどして、暖房器具全体の消費電力を下げる工夫を実施してみましょう。

電気代が高い原因③:ライフスタイルの変化
ライフスタイルの変化によって、電気代が高くなってしまう場合もあります。パターンごとに、いくつかのケースを見てみましょう。
同居人数が増えた
恋人や友人と同居を始めたり、結婚後に伴って親との同居や、子供が生まれたなどの事情で同居人数が増えれば世帯としての電気代は自然と上がる傾向にあります。
世帯人数 | 年間電気料金 | 月間平均電気料金 |
---|---|---|
1人 | 65,790円 | 5,483円 |
2人 | 110,196円 | 9,183円 |
3人 | 127,860円 | 10,655円 |
4人 | 136,512円 | 11,376円 |
政府の統計によると上記のようになっています。同居人数が増えるほど電気代は確かに上がっていますが、単純に2倍3倍とはなりません。
そのため、家計を別々に同居していて、電気代を折半するのであれば1人よりも2人の方が電気代は安くなるともいえます。
場合によっては毎月の支払いの桁が変わるため、電気代が非常に高くなったと感じてしまいますが、1人当たりの電気代という意味ではむしろ下がります。

生活の変化
電気代が高くなる原因①で取り上げたオール電化への変更なども含みますが、自身の生活が大きく変わることで、電気の使用量や料金に大きな変化が生じる場合もあります。
例えば、仕事が出勤から在宅に代わり、日中自宅でパソコンを使うのが基本になった場合、当然ですが電気代は上昇します。

また、夜間の電気料金が安くなるプランの場合、日中は仕事で外出し、仕事から帰ってからの夜間使用が基本だった人であれば電気代を安く抑えられていた可能性があります。
ところが仕事の変化で夜勤が多くなってしまった場合、日中の電気使用が基本になってしまい、電力単価が上がることも考えられます。
この場合は、電力会社やプランの見直しも検討すべきかもしれません。自分のライフスタイルに合ったプラン提供を行っている電力会社を選びましょう。

電気代が高い原因④:漏電などのトラブル
極端に電気代が高くなった場合は、漏電を疑いましょう。漏電している場合、電力使用の有無に関わらず、常に電気が流れている状態になってしまっています。
漏電
漏電は読んで字のごとく、電気が漏れている状態を指します。
電気が正しく流れていない場合、電気代の上昇だけでなく、感電や火災などの事故が起きてしまう可能性もあります。
基本的にはブレーカーに漏電ブレーカーがあり、漏電が起きていればブレーカーが落ちるようになっていますが過信はしないようにしましょう。

機器の故障
ブレーカーや電力量を計るメーターは機械ですので、故障してしまうという可能性は十分考えられます。
電気代が異常に上がっている場合はブレーカーやメーターの故障も疑いましょう。故障によって電気代が本来より大幅に増えていたり、少なかったりする場合は電気料金の調整が行われます。

盗電
一戸建ての場合、屋外にコンセントが設置されている場合も多く、中には非常に目立ちにくい場所にあることもあります。
古いアパートなどでは、部屋の外にあるメーターや配電盤近くにコンセントがある場合もあり、そこの電気使用量が自分の部屋にカウントされている場合もあります。
自宅周辺から不明な延長コードが延びていないか確認しておきましょう。

電気代が高い原因⑤:燃料費調整額・再エネ賦課金の値上がり
先に説明した燃料費調整額や再エネ賦課金が、値上がりするケースもあります。
昨今では、原料の1つであるLNG(液化天然ガス)の需要が高まっていることもあり、燃料費調整額も高騰しています。
しかし、それでも毎年値上がりを続けており、今後も値上げの傾向は続くと予測されています。

年度 | 単価(kWhあたり) |
2012年度 | 0.22円 |
2017年度 | 2.64円 |
2022年度 | 3.45円 |
燃料費調整額や再エネ賦課金が値上がりすると、電気の使い方やプランを変えていなくても電気代は増加していきます。
今後も電気代が高くなっていくことを考えると、少しでも電気料金を抑えられる電力会社に乗り換えるのも一つの手です。

電気代が高い原因⑥:電力会社のプランが合っていない
そもそも、契約している電力会社のプランが割高というケースがあります。特に電力会社を選んでいない場合は、引っ越し時に地域電力会社と契約したままの可能性が考えられます。
割高となるパターンは、大きく次の2つです。
- 契約アンペア数が大きすぎる
- 生活スタイルに合わないプランを選んでいる
それぞれの具体的なパターンを確認しておきましょう。
契約アンペア数が大きい
基本的に契約アンペア数が大きければ大きいほど、基本料金が高くなります。
同居人数が多いため契約アンペア数を高めで契約していて、同居人数が減ったにも関わらず契約をそのまま続けていると無駄が大きい可能性があります。
4人以上の家族であれば40~60アンペアという家庭が多いと思いますが、1~2人の場合は30アンペアもあればほとんど困ることはありません。

プランがあっていない
プラン選びも大切です。生活スタイルに合わないプランを選んでいると、電力量料金が割高になります。
電力会社の乗り換えは実際それほど大きな手間ではないので、今のプランと別の電力会社でのシミュレーションを比較し、ライフスタイルに合ったプランのある電力会社を選ぶようにしましょう。

電気代が高い原因⑦家電の使いすぎ
電気代が高くなる原因は、ここまで解説したように様々です。とはいえ、基本的には電気を使った分だけ電気代は上がるため、使用電気量が多い家電を把握しておきましょう。
経済産業省の調査によると、主な家電製品などの1日の電力使用量は以下の通り。括弧内は1日の電力使用量に占める割合です。
夏季 | 冬季 | |
---|---|---|
エアコン | 4.48kWh(34.2%) | 4.64kWh(32.7%) |
冷蔵庫 | 2.33kWh(17.8%) | 2.12kWh(14.9%) |
照明 | 1.26kWh(9.6%) | 1.32kWh(9.3%) |
給湯 | 0.79kWh(6.1%) | 1.78kWh(12.5%) |
炊事 | 0.85kWh(6.5%) | 1.12kWh(7.9%) |
テレビ・DVD | 0.60kWh(4.6%) | 0.60kWh(4.2%) |
待機電力 | 0.79kWh(6.0%) | 0.78kWh(5.5%) |
夏季と冬季で多少変わりますが、大きく使用電力量が変わる家電があります。季節ごとの電気の使い方を意識しておきましょう。
電気代が高くなる原因を考える場合、やはり使用電力量が多い家電ほど影響が大きいと考えるべきです。注目すべき家電をピックアップしていきます。
エアコン
電気代が高くなる原因②で詳しく解説しましたが、エアコンが占める電気使用量は全体の1/3にも上り、電気代が高くなる原因の筆頭とも言える家電です。
基本的に冷房よりも暖房の方が使用電気量が多いのですが、家庭によってはエアコンだけではなく、電気以外のエネルギーを使った暖房器具を利用しているケースもあります。
そのため、平均でみると大きな差が出ていません。エアコンよりも他の暖房器具の方が必ず安く済むとは限らないので、実際に比較をしながら使用してみましょう。

冷蔵庫
冷蔵庫もエアコンほどではありませんが、家庭内では使用電力量が多い家電の一つです。
電気代が高くなる原因として考えられる要素としては、冷蔵庫の使い方や冷蔵庫自体の性能もあるでしょう。
必要以上に大きな冷蔵庫で通常よりも低い温度にしていたり、冷蔵庫自体が老朽化して性能が下がっているという理由が考えられます。

照明器具
照明器具は各部屋で使うため長時間の使用になりがちで、これもまた総合的な電気使用量が多くなりやすい家電です。
できるだけ使用時間を減らすことや、明るさを抑えた状態で使用することで電気代を抑えることが可能です。
また長い目で見れば電球や蛍光灯からLEDに切り替えるというのも効果的です。

待機電力
特定の家電ではなく、ほぼすべての電化製品に該当するのが待機電力という項目です。
不要な電化製品のコンセントは抜いておいたり、ONOFFの切り替えが可能なタップを使用することである程度抑えることが可能でしょう。
しかし、中には使わないからとコンセントを抜いてしまうと不具合のでる家電もあります。取扱説明書などをしっかりと読んで判断していきましょう。

電気代を下げるなら電力会社を切り替えよう!
電気代を下げるのに、効果が高いのが電力会社の切り替えです。電気代がより安くなる電力会社に切り替えるだけで、使い方を変えなくても毎月の電気代が下げられる可能性が高いです。
電力会社を乗り換えるメリットを、以下にまとめました。
- 大手電力会社より安いケースがほとんど
- ニーズに合わせたプランが豊富
- 独自特典・キャンペーンがお得
- スマートメーターが設置される
大手電力の従来プランからの乗り換えなら、電気代を下げられるケースがほとんど。さらにプランも豊富なため、ニーズに合うプランを選びやすいでしょう。
各社の独自特典やキャンペーンもあり、想像以上にお得になるケースもあります。また、ポイント還元サービスのある電力会社もあるのでかなりお得に利用できます。

電力会社を従来の地域電力会社から変更しても、電気の供給源は変わりません。電気品質はどの電力会社で契約しても同じです。
電力会社の乗り換えに不安を感じている人も少なくはありませんが、あくまで電気の契約をする会社が変わるだけのため心配ありません。

電気代が安いおすすめの電力会社3選
東京ガス(でんき)
- 電気代の基本料金が3ヶ月無料
- ガスとセット契約でお得
- 電気料金の1.5%をポイント還元
- 東京電力より確実に安くなる
東京ガスの電気は、東京電力の従来プランから切り替えていない人におすすめ。電力量料金は全ての段階で東京電力より安いため、一人暮らしからファミリー世帯まで確実に電気代を下げられるでしょう。
メイン事業であるガスとセットでの契約も可能。電気代が0.5%OFFとなるためお得です。さらに、電気料金の1.5%を東京ガスのパッチョポイントで還元してくれます。

基本料金(税込) | 858円(東京電力エリア・30A) |
電力量料金(税込) | 【第1段階:〜120kWh】 19.78円 【第2段階:120kWh超〜300kWh】 25.29円 【第3段階:300kWh超】 27.36円 |
対応エリア | 東京電力エリア |
解約金 | なし |
セット割 | ◯(電気料金0.5%割引) |
参照:東京ガス公式サイト
CDエナジーダイレクト
- 標準プランは東京電力より低価格
- 9つの料金プランから選べる
- 離れた家族の電気代も安くなる
- 会員サイトで使用状況を簡単にチェック
CDエナジーダイレクトは、料金プランの豊富さが特徴です。全部で9種類の料金プランがあり、様々な人のニーズに応えています。特典がついたプランもあるので、生活の快適さを上げることもできるでしょう。
独自のポイントプログラムもあり、電気料金の1%分を還元。さらに2親等以内なら、同居していない家族にもポイント付与のサービスもあります。

基本料金(税込) | 802.98円(東京電力エリア・30A) |
電力量料金(税込) | 【第1段階:〜120kWh】 19.78円 【第2段階:120kWh超〜300kWh】 25.47円 【第3段階:300kWh超】 26.38円 |
対応エリア | 東京電力エリア |
解約金 | なし |
セット割の内容 | ◯(電気料金0.5%割引) |
ONEでんき
- 基本料金が0円
- 電力量料金が一律単価でシンプル
- 沖縄・離島以外の全国に対応
ONEでんきは、基本料金が0円です。電力量料金も一律単価のため、使った分だけ支払うシンプルな料金設定となっています。
対応エリアは沖縄電力以外の全国と幅広いのも特徴です。エリアを跨ぐ引越しがあった際にも、継続利用しやすいと言えるでしょう。

基本料金(税込) | 0円 |
電力量料金(税込) | 26.4円/kWh(東京電力エリア) |
対応エリア | 沖縄電力エリア除く全国 |
解約金 | なし |
セット割の内容 | なし |
参照:ONEでんき公式サイト
まとめ
今回は、電気代が高い原因や電気代の平均について紹介してきました。
電気代が高い原因は様々ありますが、ご自身で改善できるところもあります。特に手っ取り早く改善できるのは、電力会社の変更です。
従来の大手電力会社から変更していない人は、新電力に乗り換えると電気代を安くできるでしょう。
電力会社ごとに魅力的なプランや特典を提供しています。各社のプランを比較検討して、ニーズに合うプランを選びましょう。
