吉村昭さんの書斎を移築 東京都三鷹市が寄贈受け公開へ
2023年02月07日


書斎での吉村昭さん=2005年、東京都三鷹市
「破獄」「ふぉん・しいほるとの娘」など記録文学、歴史小説で知られた吉村昭さん(1927~2006年)の書斎建物と自筆原稿、蔵書、遺愛品が長年暮らした東京都三鷹市に、妻で作家の津村節子さんらから寄贈された。同市は京王井の頭線井の頭公園駅近くの旧駐輪場に書斎を移築し、展示棟を併設して23年度に一般公開する予定。(共同通信=松本泰樹)
吉村さんは1969年から亡くなるまで、井の頭公園近くに住んでいた。寄贈された建物は78年に自宅の庭に建てた木造平屋。今春解体後、移築地で組み立てられる。三鷹市は公開後、「破獄」の製本された自筆原稿など寄贈品の展示や企画展を計画している。
吉村さんは学習院大の文芸部で委員長を務め、卒業後は、幾つかの職業に就きながら同人誌で作品を発表し続けた。66年に「星への旅」で太宰治賞を受賞。続いて「戦艦武蔵」がベストセラーになったのをきっかけに、文筆に専念した。
徹底した現地調査と資料収集に基づく作品群には、今も多くのファンがいる。
長男の吉村司さんは「書斎は当初、母屋にあったが、手狭になったので別棟を建てた」と説明。「吉村昭がどんな所で書いていたのかを見てもらい、小説家とは何なのかを知ってもらうきっかけになるといい」と話している。

移築、整備後の吉村昭さんの書斎(奥)と展示棟(手前)のイメージ図
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