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【4520】ハート 天明 I LOVE FUKUSHIMA(てんめい)【福島県】

2021.3.24 17:09
福島県河沼郡会津坂下町 曙酒造
福島県河沼郡会津坂下町 曙酒造

【日本酒研究会月例会 全6回の①】

 足掛け15年目に突入した日本酒研究会。異業種間交流飲み会ながら、毎月欠かさず飲み続けてきた(ただし、2020年4~10月の7回分はコロナのために不開催)。草創期のメンバーJの提案で、日本全国の現役蔵の酒を全部飲む、という遠大な目的のもとに飲み続けている。一時は、飲んだことのない蔵の酒を探すのが頭打ちになり、なかなか蔵数が増えなかったが、月例会の会場をE居酒屋に移してからは、続々と新蔵酒の登場しわたくしたちを喜ばせている。

 これは、ママの知恵袋であるバイヤーKさんの活躍によるもの。Kさんはわたくしたちの既飲蔵リストをもとに、わたくしたちがまだ飲んだことがない蔵の酒を探し出し入手、月例会に出す酒のラインナップを組んでいるのだ。今回は、6種類のうち、3種類が飲んだことがない蔵のお酒。これで、わたくしたちが飲んだことのある酒の蔵は、合計1199蔵となった。Kさんには感謝しても感謝しきれないほどお世話になっている。この場を借りてお礼を申し上げます。

 さて、Kさんの指示通り、トップに「ハート 天明 I LOVE FUKUSHIMA」をいただいた。これは、月例会が東日本大震災から10年目の3月11日に開かれたことによるもの。

「天明」を醸す曙酒造は、震災で大きな被害を受けた。王冠・瓶が同じために中身がなんだか分からなくなってしまった商品を、一度すべてあけてブレンド。安全のため火入れ後再度瓶詰めをした。こうして世に送り出したのが「ハート天明」だった。純米から熟成させた大吟醸まで、さまざまな酒がブレンドされた。ラベルは、ハートの中に福島県の地図がデザインされている。
10年後の今、今度は感謝とエールを込めて、10年ぶりに「ハート天明」を発売した。前回のブレンドをイメージし、今回は福島県産米の仕込みをベースに、新酒、山廃、生酛、純米、純米大吟醸、大吟醸などを8種類ブレンドした。

 さて、熱いメッセージが込められたお酒をいただいてみる。

 F 「旨い!」
 B 「香り華やか」
 酒蛙「フルーティー。余韻は苦み」
 K 「福島県のお酒、好きだ」
 Y 「吟醸香がある」
 B 「最後に苦みがある」
 酒蛙「甘酸っぱい。きれいな酒、という感じ。押し味がある」
 B 「甘みがある」
 F 「押し味がある」
 酒蛙「飲んでいると、次第に甘みが出てくる。普通酒扱いだけどかなり良いね、このお酒」
 F 「大吟醸など8種類の酒をブレンドしてつくった、とラベルに書いてありますよ」
 酒蛙「そうか。だから特定名称酒を名乗れず普通酒扱いなんだ。実質的に特定名称酒の高レベルの酒だ」(酒蛙の老眼では、暗がりで裏ラベルのメッセージを読むのは無理)
 F 「ふくよかな口当たりです」
 K 「バイヤーさんが、この酒をトップに持ってくるとは、さすがだ。よく考えている」

 瓶の肩ラベルには「世界中の頑張っている皆様へ 熱いエールを込めて!」と書かれている。また、瓶の裏ラベルには、「2011年3月11日、あの日から10年。震災当時、僕たちは想いを形にしました」という“見出し”のもと、以下のメッセージが掛かれている。

「震災をきっかけに新たなる酒造りを目指し、2011年製造零号から継続して裏貼りに記載し大切にしてきた一言です。
『私達を支えて下さる皆様へ、曙酒造のお酒を飲んで下さる皆様へ、生れ育んでくれる愛する郷土・自然へ、《感謝のハート》をしっかり胸に携え、世界中の頑張っている皆様へ熱いエールを込めて。』
皆様に支えていただきながら、自分達にできること・すべきことを考えを歩んで参りました。僕たちはこの土で酒造りを継続することが出来ています。あれからとこれから、10年が経過するいま。過去に想いを馳せ、未来に願いと希望を込めて、すべてに感謝の想いを、そして熱いエールを込めて。
笑顔の輪を拡げるべく《日本酒の力》《日本酒の輪》を信じて。
県産米の仕込をベースに、新酒、山廃、生酛、純米、純米大吟醸、大吟醸などを8種類ブレンドしています。
当時の様子や取組は下記のQR(HP)よりご覧になれます」(原文ママで転載しました)

 裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)醸造用アルコール、アルコール分15度、1回火入れ、製造年月2021.3」。このほか裏ラベルには「1本につき¥300をあしなが育英会東日本大震災津波遺児基金・Save the Children JAPANへ分散寄付致します」と書かれている。

 酒名「天明」の由来についてコトバンクは「酒名は、日の出のように世に羽ばたいてほしいとの願いを込めて命名」と説明している。

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