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文化

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【4512】神亀 純米 ひやおろし(しんかめ)【埼玉県】

2021.3.16 21:18
埼玉県蓮田市 神亀酒造
埼玉県蓮田市 神亀酒造

【H居酒屋で 全3回の③完】

 なじみのH居酒屋の店主からショートメールが入った。「新しいお酒が入りましたよ」。おおっ、ならば行かなければならない。酒友のYとTUを誘い、暖簾をくぐった。新しい酒は3種類。「すっぴんるみ子の酒 6号酵母 特別純米無濾過生原酒」「すっぴん るみ子の酒 特別純米 無濾過生原酒 9号酵母」と飲み進め、最後に「神亀 純米 ひやおろし」をいただいた。

 神亀酒造のお酒は飲む機会が多く、当連載でこれまで、23種類を取り上げている。今回の酒はすでに飲んでいるものとばっかりおもっていたが、調べてみたら、まだ飲んでいなかった。神亀酒造のラインナップは、熟成香むんむんのお酒が多い、という強烈な印象を抱いている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 Y 「あ~、熟成香を感じる。上立ち香では感じないんだけど、含み香で感じる」
 TU「熟成香が全体を支配している」
 酒蛙「熟成香は、上立ち香では感じないけど、含み香では感じる。ほかの『神亀』のように熟成香は強烈ではないけれど、穀物ニュアンスの熟成香を感じることは感じる。ひやおろしだから、熟成期間は冬~春から秋までの間。ほかの『神亀』より熟成期間がかなり短い」
 店主「酸を感じる。上立ち香は全く無いね」
 TU「味の最後に甘みを感じる」
 酒蛙「ほかの『神亀』の骨太な味に比べると、さっぱりした味わい。むしろ淡麗酒のように感じる」
 店主「だから、この酒は飲みやすいんだよ」
 TU「温度が少し上がって来たら、甘みが出てきた」
 酒蛙「『神亀』らしくない。骨太ではない」
 TU「うん、骨太じゃないね」
 酒蛙「ほかの『神亀』は骨太で力強く、旨みと酸が太くて、ガツンと来る酒の典型のように感じてきたが、今回のお酒は真逆のようでびっくり。本当にびっくりした。旨みと酸と辛みが適度に出ているが、口当たりは軽く、クラシックタイプのライトボディーのように感じた」

 瓶のラベルのスペック表示は「精米歩合60%、アルコール分15度以上16度未満、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、製造年月2020.9」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 神亀酒造専門オンラインショップは、この酒を以下のように紹介している。

「ひやおろしとは、昨冬に醸したお酒をひと夏熟成させ秋、飲み頃を待って出荷するお酒の事です。ほのかな熟成味を感じさせるまったりとした仕上がりになりました。ひやおろしは、冷やで飲むものと言うのは間違いです。まったりとしたぬる燗でグイっといくか、上燗(45度前)で脂の乗ったサンマの塩焼き、あるいは上質なトマトソースにからめたパスタなどでお楽しみ下さい。熱燗◎ ぬる燗◎ 常温◎ 冷や△」

 わたくしたちは、冷酒で飲んでしまった。蔵元さん本意の飲み方ではないことを知ったのは、飲んでからかなりたってからのことだった。嗚呼。

 酒名および蔵名「神亀」の由来についてコトバンクは「酒名は、蔵の裏の天神池に棲むという神の使いの亀にちなみ命名」と説明している。

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