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文化

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【3864】風の森 露葉風 純米大吟醸 しぼり華 無濾過無加水生酒(かぜのもり)【奈良県】

2019.7.15 23:23
奈良県御所市 油長酒造
奈良県御所市 油長酒造

【B居酒屋にて 全5回の⑤完】

 当連載「日本酒津々浦々」は、原則として同じ酒を2回載せることはしていない。ごく例外的に2回載せたものが1~2種類ある程度だ。このため、常に飲んだことがない酒を求めている。このB居酒屋は、わたくしが飲んだことがない酒が冷蔵庫に入っていることが多いので、必然的にしばしば“取材”に訪れることになる。

「黒牛 純米 雄町100% 瓶燗急冷 29BY」「廣戸川 純米吟醸 無濾過生原酒」「越後鶴亀 純米大吟醸」「八海山 純米 魚沼で候」と飲み進め、最後5番目にいただいたのは「風の森 露葉風 純米大吟醸 しぼり華 無濾過無加水生酒」だった。

「風の森」は、飲む機会が多く、今回の酒を含め当連載で15種類を取り上げている。甘旨酸っぱい味わいがきれいなフレッシュ酒、というイメージで、わたくしが最も好む銘柄の五指に入っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 非常にふくよかで甘旨酸っぱく芳醇。とろみ感があり、やや濃醇。しかも上品。余韻は軽い苦み。キレが非常に良い。そして非常にジューシー。一番出ているのはジューシー感。気泡がグラスの内側にたちまちたくさん付くフレッシュさ。甘みと酸がチャーミング。「風の森」らしい甘みと酸だ。そして、ラムネを思わせる味わい。これが、この酒を一番良く表現している言葉かもしれない。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「無垢にして上質。風の森には開栓直後、発酵由来の炭酸ガスが含まれていることがありますので、はじめは搾りたての味わいを、消えた後はいっそう円熟した味わいをお楽しみ下さい」「風の森は、超低温で長期間、発酵を進めることでお米の個性を最大限に引き出しています。発酵日数30」

 裏ラベルの表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、奈良県産 露葉風100%使用、精米歩合50%、アルコール分16度、2017BY、製造年月2018.08、仕込水 金剛葛城山系深層地下水超硬水硬度214mg/L」。

 使用米の「露葉風」(つゆはかぜ)について、裏ラベルは以下のように説明している。

「奈良県のみ生産される酒米、露葉風を使用しています。心白がとても大きく、調和のとれた複雑味のある味わいがその特徴です。ただ綺麗なだけではなく、奥行きと立体感のある酒質をお楽しみください」

「露葉風」は愛知県農業試験場が1953年、母「白露」と父「早生双葉」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定。1963年に命名された酒造好適米だ。

 酒名「風の森」の由来について、大和屋酒舗(広島市)のサイトは、以下のように説明している。

「『風の森』の酒名は同市内にある風の森峠から付けられました。峠付近は、日本で一番早く稲作が行われた地域だといわれ、金剛山麓から強く吹き抜ける風を避け五穀豊穣を祈願して、風の神である志那都彦神(しなつひこのかみ)を祭神とする『風の森神社』が近くの森に祀られています」

 

 

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