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文化

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【3782】谷風 純米大吟醸(たにかぜ)【宮城県】

2019.4.19 20:58
宮城県石巻市 墨廼江酒造
宮城県石巻市 墨廼江酒造

【S居酒屋にて 全6回の⑤】

 足掛け13年間続いている日本酒研究会(単なる異業種間の飲み会だけど)の今後の運営方針について、なじみのうなぎ屋さんでMと飲みながら話す。2人で3時間半も話してしまった。Mは家に直帰したが、わたくしは繁華街にあるS居酒屋へ。このコースは3回目だが、早くもお約束コースとなってしまった。

「鳥海山 スパークリング 生酒」「天上夢幻 旨口 特別純米」「太平山 別誂 無圧取り 蔵人直詰 生酛純米 無濾過生」「黒松仙醸 こんな夜に 純米 禮葉」と飲み進め、5番目にいただいたのは「谷風 純米大吟醸」だった。

「谷風って、あの宮城出身の大横綱か?」と聞くと、「はい。墨廼江酒造のお酒です」と店主。「墨廼江」は飲む機会が多い酒で、これまで15種類を当連載で取り上げている。すっきりきれいな酒質ながら、酸が出てしっかりとした味わいの酒、という好印象を持っている。今回の酒はどうか。いただいてみる。

 やわらかな酒質。これが第一印象というか、このひとことが酒全体を言い表しているといっても過言ではない。やわらかであるとともに、「墨廼江」本来のきれいさを併せ持つ。香りは控えめで穏やか。辛みと旨みが穏やかに出ており、余韻は辛み。落ち着き感のある静かな酒だった。横綱の名を冠するのだから、太くて力強くて剛直な酒かなとおもっていたが、それとは真逆の酒質だった。上品な酒質だった。

 瓶の裏ラベルはこの酒を以下のように説明している。「『谷風』とは、安永・天明年間に活躍した宮城県出身の大横綱の四股名から命名致しました。最高度に精白された酒造好適米と宮城酵母を駆使しえ『谷風』の名に恥じぬよう丹精込めて醸しました」

 瓶の裏ラベルの表示は「原料米 山田錦100%、精米歩合40%、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、アルコール分16度、製造年月29.11」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 ウィキペディアは「江戸本場所で優勝20回以上・50連勝以上・通算勝率9割以上を達成したのは、大相撲の長い歴史の中で谷風だけである」と偉業をたたえている。

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