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汐留鉄道倶楽部

鉄道発祥の地、東京・汐留にある共同通信社の記者、カメラマンが書いた鉄道コラムのコーナーです。リニア、新幹線からSL、路面電車まで幅広く取り上げます。鉄道ファンの熱い思いをお届けします。

骨折と記念切符 

2017.10.20 10:43
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段ボール箱にあった切符の一部
段ボール箱にあった切符の一部

 この夏、足を骨折した。ギプスに松葉づえ生活で夏はすべて消えてしまった。近場さえ出かける気分になれず、休日は自宅にこもった。だから久しぶりに押し入れの中の段ボール箱を開けてみた。

 以前、実家の解体でかなりのものを処分し身軽になったはずなのだが、それでもやっぱり捨てきれないものを数多く残した。鉄道ものもその一つ。時刻表や雑誌、本などは相当処分したのだが、記念切符の類いはほとんど手つかずだった。

 鉄道趣味には「収集」という分野があり、中でも切符類は歴史的価値あるものや記念切符、珍しい切符、古い硬券などが代表的だ。保管していたもので古いのは丸ノ内線や東西線の開通切符がある。これは多分父親からもらったものだろう。京王相模原線全通や田園都市線長津田―つくし野間開通、山陽新幹線岡山開業、福岡市営地下鉄開業、埼京線開業、九州の上山田線、矢部線の廃止、さよなら宇高連絡などが多くの記念切符がしっかりした形で保管されていた。

 開通、廃止、駅開業、開通○○周年、新型車両導入、車両廃車、イベント系など多種多様だ。中には陶器製やソノシート付き(懐かしい)の切符も。段ボール箱ほぼいっぱいのこれらの切符は駅で並んだり、郵送で申し込んだり、人に頼んだりと、いろいろな方法で入手してきた。

 あるときからオレンジカードやメトロカードなどに移行し、昔ながらの切符は減った。一枚一枚手に取ったが、ギプスを巻きながらのこんな風景、はたから見たら異様かも。どんな分野であれ趣味に関する「収集」というのは「自分だけの世界」である。

 それとは別に隣の小さな段ボールには記念切手帳が何冊か入っていた。小学生のころ、切手収集がブームだった。友人と交換したり自慢したりしていた。これもいまだに保管しているのだが、東海道新幹線の開通なんて貴重なものだろう(え、全然珍しくない?)。

 そんな段ボールの品々。断捨離、終活が話題となる中、場所も占有するだけに一体どうしたものか。そろそろ厳選していかないといけない。処分と言わないところが未練がましい。

 ☆共同通信 植村昌則

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