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汐留鉄道倶楽部

鉄道発祥の地、東京・汐留にある共同通信社の記者、カメラマンが書いた鉄道コラムのコーナーです。リニア、新幹線からSL、路面電車まで幅広く取り上げます。鉄道ファンの熱い思いをお届けします。

まるごときっぷで小さな都営旅

2018.2.9 11:00
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日暮里・舎人ライナーの車両
日暮里・舎人ライナーの車両

 都営地下鉄に「まるごときっぷ」という便利でお得な切符がある。1枚700円で地下鉄、バス、都電、日暮里・舎人ライナーを1日限定で自由に乗り降りできる。いろいろな鉄道会社でも似たような切符は発行しているが、今回はこれで都営小旅行に出掛けた。

 まずは大江戸線で国立競技場駅へ。東京五輪に向け新競技場建設がどれだけ進んでいるのか、確認したかった。以前の競技場に比べやはり大きい。というかそばを歩いても何も分からない。東京体育館前に登ると全体の輪郭が見えた。無数の巨大クレーンが縦横無尽に動いて6万席と言われる観客席などをつくっているようだった。

 国立競技場で忘れてはならないのは、外苑西通りをはさんで向かい側にあるラーメン「ホープ軒」。24時間営業の老舗だ。昔から競技場や神宮球場に行ったときはたいがい黄色い看板に誘われる。

 豚骨濃いめの背脂入りスープに太麺が似合う。ざるに入ったネギをたっぷりと盛る。独特のにおいが漂えば、今回も当然のようにチケットを買ってしまう。新競技場完成後も多くの“濃厚好き”を満足させてくれることだろう。おすすめは1階の立ち席。

 “ランチ”に満足したら再度大江戸線上野御徒町駅で山手線に乗り換え、日暮里駅から日暮里・舎人ライナーに乗った。初めてのる都営の新交通システム。日暮里と足立区の見沼代親水公園9・7キロを結ぶコンピューターによる完全自動運転の新交通システムで、2008年に開業していたが、乗る機会はなかった。

 沿線居住民でない限りは「わざわざ」乗りに行かないだろう。観光地があるわけではなくても、高架から足立区の住宅地を抜け、荒川をまたぐ風景は何とも広大で気分が良かった。終点の見沼代親水公園は埼玉県草加市との境界ぎりぎり。取り立てて見るべきものもなく、早々に引き返した。

 ライナーの車両自体は台場などを走る「ゆりかもめ」みたいなものだが、レインボーブ

新競技場の目の前の老舗豚骨ラーメン店
新競技場の目の前の老舗豚骨ラーメン店

リッジで東京港をまたぎ、曲線や高低差が豊富で、観光地ありのゆりかもめと違い、純粋に沿線の移動手段として重宝されているようだった。

 帰りは土曜の昼下がりというのに日暮里に近づくにつれ混雑は激しくなった。朝の通勤時間帯だと相当な混雑となるのかもしれない。乗務員のいない満員車両、というのはちょっと想像しにくい。草加市などから延伸要望があるらしいが、「都営」だけに難しいらしい。

 日暮里から都営バスで錦糸町に向かい、都電を除いて都営乗りまくりを終えた。果たして700円のチケットは元が取れてお得だったか。まあ、そんなことはどうでもいい。メインスタジアムの骨格、懐かしの老舗ラーメン、新交通システム初乗り―。そんな小旅行で満足なのである。

 ☆植村昌則

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