メニュー 閉じる

47News

文化

文化

汐留鉄道倶楽部

鉄道発祥の地、東京・汐留にある共同通信社の記者、カメラマンが書いた鉄道コラムのコーナーです。リニア、新幹線からSL、路面電車まで幅広く取り上げます。鉄道ファンの熱い思いをお届けします。

インスタ映えする駅名標

2018.2.2 11:00
Share on Google+ このエントリーをはてなブックマークに追加
(上)恋山形駅、(下)阿字ケ浦駅
(上)恋山形駅、(下)阿字ケ浦駅

 昨年の新語・流行語大賞の年間大賞に「インスタ映え」が選ばれた。筆者はインスタ(インスタグラム)やライン、フェイスブックなどには縁のない生活を送っているのだが、今回は今まで訪ねた各地の駅から「インスタ映えする(写真の見栄えがよい)駅名標」を取り上げてみた。

 最初に浮かんだのが、智頭急行(智頭線)の恋山形(こいやまがた)駅。智頭線は兵庫県のJR山陽本線上郡駅から、鳥取県のJR因美線智頭駅までの56・1キロを結ぶ第三セクターで、岡山、京都と鳥取を結ぶ特急列車がバンバン走っている。筆者は大阪支社に勤務していた2014年8月に訪問した。

 恋山形駅は、本社のある智頭駅の一つ手前にあった。駅名標そのものが、インパクト十分のピンクのハート形。ホームの屋根や柵も派手なピンク色に塗られていた。

 同社のサイトによると、全国に4カ所しかない「恋」がつく駅を持つ鉄道会社が12年に「恋駅プロジェクト」を立ち上げたことをきっかけに、13年6月にリニューアルオープンした。16年6月には、昔懐かしい円筒形の「恋ポスト」(もちろんピンク)も設置され、さらにパワーアップしている。

 次は筆者の前回のコラムでも取り上げた茨城県のひたちなか海浜鉄道。こちらは全10駅の駅名標がインスタ映えだ、駅名の文字がその地域の名物や特徴を取り入れた摩訶不思議な形になっている。

 例えば終点の阿字ケ浦(あじがうら)駅は、温泉マークが入った「阿」、鍋料理でおいしい「あんこう」がぶら下がったような「字」、釣り針を模した「ケ」、そして海藻がゆらめく「浦」。筆者は8年ほど前に初めて実物を見たのだが、当時活躍中だった国鉄型気動車のレトロ感とのギャップの大きさに、正直言って違和感を覚えた記憶がある。

(上)三崎口駅、(下)上総鶴舞駅
(上)三崎口駅、(下)上総鶴舞駅

 同鉄道の駅名標は、15年度のグッドデザイン賞を受賞した。一見しただけでは分かりにくいデザインが「逆にそれを理解しようとするこだわりに近い反応が話題となり、徐々に乗客が増え、現在赤字の危機を乗り越え黒字になる直前まできた」ことなどが審査委員に評価された。

 最後が今年創立120周年を迎えた京浜急行電鉄久里浜線の三崎口(みさきぐち)駅。同社は乗車券とまぐろの食事券、温泉利用券などをセットにした「みさきまぐろきっぷ」を発売している。

 昨年10月にきっぷをリニューアルした際、三崎口の「口」をマグロの「ロ」に見立てた「三崎マグロ駅」の駅名標を設置。駅員の帽子をかぶったマグロのイラストも描かれ、遊び心たっぷりだ。

 今回のコラムにぴったりのネタだったので、その写真を撮るために三崎口まで往復し、久しぶりにオールクロスシートの2100形の快適な乗り心地を味わった。当初は同12月までの期間限定だったが、好評のため延長になった。インスタに上げたい人はお早めにどうぞ。

 ☆藤戸浩一 とはいえ、昭和世代の筆者にとっての「インスタ映えする駅名標」は、小湊鉄道の上総鶴舞駅のような、国鉄時代を思い起こさせるものです。

最新記事

関連記事一覧