【4919】安芸虎 山田錦 80%精米 純米(あきとら)【高知県】

2022年09月30日
酒蛙酒蛙
高知県安芸市 有光酒造場
高知県安芸市 有光酒造場

【S蕎麦屋にて 全2回の①】

 S蕎麦屋は、かけそばが絶品なうえ、蕎麦屋にしては置いている酒の種類が多い。蕎麦好き&酒好きのわたくしとしては、こたえられないシチュエーション。必然的に時々足を運ぶことになる。

 今回、最初に選んだのは「安芸虎 山田錦 80%精米 純米」。有光酒造場のお酒は当連載でこれまで、6種類を取り上げている。今回のお酒は、当連載【3582】で取り上げたものと同じだが、あれからちょうど4年たったので、再度取り上げることにする。

 まず、冷酒でいただいてみる。香りは抑えられている。含んだ第一印象は「酸がかなり出ている」だった。さっぱりとした口当たり。旨みもやや感じられる。ドライ的な味わいだが、次第にじわじわと辛みが出てくる。余韻は辛みと渋み。キレが良い。超辛口酒は一般的に線が細い傾向にあるが、この酒は旨みが感じられるため、ややしっかりとした味わいの辛口酒となっている。クラシックタイプの、ライトボディー~ミディアムボディーの中間あたり。

 次に燗酒にしてもらう。「温度は48℃ですか?」と聞いたら、大正解。絶品燗酒だった。酸が非常に良く出て、味わいの主な要素は酸と辛み。冷酒のときは旨みがすくなめのドライ感があったが、燗酒にしたらドライ感が無くなり、正真正銘の辛口酒になる。酸と辛み中心の味に旨みが絡む形となっており、なかなかに深い味わい。しみじみ旨い。個人的には冷酒も良いが、燗酒はさらに良い、と感じた。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「爽やかでボディー感のあるしっかりした味わいと、キレの良さが特徴です。酒造好適米山田錦だからこそ出せる味わいです。濃いめの味の料理とも相性が良く、新感覚の食中酒としてお楽しみいただけます。冷やして良し。燗にすると、より暖かみの増す酒です」

 裏ラベルのスペック表示は「アルコール分16%、原材料 米(国産)米こうじ(国産米)、酒造好適米 阿波山田錦100%使用、精米歩合80%、杜氏 尾木芳之、日本酒度+10.0、酸度1.8、製造年月22-03」

 酒名「安芸虎」の由来について、コトバンクは「酒名は、安芸を治めていた戦国武将・安芸国虎にちなみ命名」と説明している。虎といえば阪神タイガース。2022年の春キャンプは、一軍が沖縄県宜野湾市、二軍が高知県安芸市だった。文字通り“安芸虎”だ。