×
メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4872】菊の司 innocent 無垢 50(きくのつかさ いのせんと むく)【岩手県】

2022.8.16 12:30
岩手県盛岡市 菊の司酒造
岩手県盛岡市 菊の司酒造

【E居酒屋にて 全7回の➁】

 E居酒屋のママさんからLINE連絡が入った。「月桂冠さんなど新しいお酒が入りましたよ。ぜひ、いらっしゃい」と。即刻、テイスティングに行った。

「月桂冠」の新シリーズ商品を飲む前に「菊の司innocentシリーズ」をいただく。菊の司酒造のお酒は当連載でこれまで、7種類を取り上げている。innocentシリーズは、精米歩合別、すなわち40%、50%、60%ごとに商品を出しているもの。

「innocentシリーズ」のコンセプトについて、蔵のホームページは以下のように説明している。

「今、を伝える。だから無濾過生原酒。活きているからこそ、伝わるものがあります。洗米、蒸米、製麹(せいぎく)、酒母、醪(もろみ)…。すべてをありのままの姿でお届けします。
 1カ月以上の時間をかけて醸される日本酒。醪(もろみ)を搾り上げ出来上がったお酒を見る・味わうその瞬間は、蔵人にかけがえのない感動と喜びを与えてくれます。菊の司酒造では『その瞬間を一人でも多くのお客様と共有したい』という想いから、生原酒シリーズ『innocent』をリリースいたします。
 innocenシリーズは原料米に『結の香』を代表とする岩手県の酒造好適米を使用しております。また香り高い岩手県酵母の『ジョバンニの調べ』とキレを生む『K901』をブレンドすることにより、派手さのない心地よいバランスを表現し調和のとれた酒質を目指しました」

 60、50、40の順で飲むことにする。まず60をいただき、次に50を飲む。

「50」は、ややフルーティーな香り。口当たりがやわらかく、さらっと感がある。甘旨みが上品なニュアンス。酸はあまり感じられないなあ、とおもっていたら、酸はあとからじわじわと出てきて、やがて甘旨みと同等の出方に。甘旨みも酸も、実に穏やかに感じられる。ジューシー感がややある。クラシックタイプとモダンタイプの中間に位置する酒質、と感じた。

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。「岩手県産米を使用し醸したみずみずしい吟醸香と豊かなうまみのコントラストが眩しい純米吟醸生原酒。若々しい甘みとの調和でついつい杯が進んでしまう1本となっております」。瓶のラベルでは特定名称の区分をなぜか明らかにしていないが、ホームページでは「純米吟醸酒」と明示している。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。「純真無垢な酒造りへの追究。搾りたての無濾過生原酒をそのまま瓶詰めしました。岩手県最古の伝統技術を妥協なく注ぎ込み醸し上げ、みずみずしい吟醸香と豊かな米の旨味を両立させました」」

 裏ラベルのスペック表示は「製造年月21.10、アルコール分14度(原酒)、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合50%」。こだわりを持って造られているのは分かるので、使用米の品種名が非開示なのは残念だ(ホームページでは同シリーズに「結の香」などを使用している旨が書かれているが、ラベルやホームページを見ても構成比が分からない)。

 酒名「菊の司」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。「菊の花は格調の高い香りの良い大輪の花を咲かせ、花の世界の司(王様)です。『菊の司』の菊という文字は酒と大変関係があり『菊一輪、世界の花の司かな』という句にちなみ、花の世界と同様、酒の世界でも司になれるようにとの願いを込めました」

 また、ウェブサイト「SoftBridge方丈庵」は「『菊の司』は昭和の初期に新聞公募により『菊一輪、世界の花の司かな』の句と共に応募され採用された」と書いている。

酒蛙

関連記事 一覧へ