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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4865】ヤマサン正宗 誘一献 特別純米(いざいっこん)【島根県】

2022.8.9 13:38
島根県出雲市 酒持田本店
島根県出雲市 酒持田本店

【B居酒屋にて 全8回の③】

 1カ月に1回のペースで足を運んでいるB居酒屋。常時約200種類の酒を置いており、1カ月たてば、冷蔵庫のラインナップがけっこう更新されているので、「日本酒津々浦々」の取材に好都合。しかし店は、長引くコロナで大苦戦を長く強いられている。早く、以前のにぎわいを取り戻してもらいたい、と願ってやまない。

「大号令」「飛良泉」と飲み進め、3番目にいただいたのは「ヤマサン正宗 誘一献 特別純米」だった。「ヤマサン正宗」は当連載でこれまで7種類を取り上げている。うち5種類は、このB居酒屋で飲んだものだ。ここのオーナーは「ヤマサン正宗」がお好きとみえる。

 今回のお酒のサブタイトル「誘一献」(いざいっこん)がいい。飲兵衛の心をつかむ言葉だ。さて、いただいてみる。

 仲居さん「お酒がノドチンコまで来たら、熟成香が来る。山廃的ニュアンスのお酒だ」
 酒蛙「たしかに、かなりの熟成香を含み香に感じる」
 仲居さん「これって、イブリガッコ(燻製大根の漬物。秋田県の郷土料理)と合わせればいいかも」
 酒蛙「酒の酸は乳酸、漬物も乳酸。合わないわけがないね!」
 仲居さん「いわゆるマッチングね♪」
 酒蛙「香ばしい熟成的香り。醸してからわずか1年半で、これほどの熟成的香りが出るとはすごい。どんな技を使っているんだろう??? 甘旨酸っぱい味わい。中盤から余韻は辛み。クラシックタイプ」
 仲居さん「燗も良さそうね」
 酒蛙「紹興酒的香りをおもわせる。余韻は渋み。味わいの要素の中で、とくに酸と旨みがいいね。とにかく個性的な酒だ」

 瓶の裏ラベルは、この酒を「米の旨みを引き出した上品なお酒。体調に合わせて冷やでもぬる燗でも。呑み飽きない当蔵の特別純米です」と紹介している。

 裏ラベルのスペック表示は「アルコール分15度、原材料名 米(島根県産)米こうじ(島根県産米)、精米歩合60%、原料米 五百万石100%、酵母 9号系、製造年月20.12」。蔵のホームページではこのほか「日本酒度+1.0」と開示している。

 酒名「ヤマサン正宗」の「ヤマサン」の由来について、蔵のホームページは以前、以下のように説明していた。「登録商標の『ヤマサン』は、屋号の『三分(歩)市屋』(さん・ぶ・いち・や)からきたと言われています。弊社の瓦にも刻印されています」

 ホームページはリニューアルされ、今は酒名について以下のように説明している。「ヤマサン正宗の『サン』は『三方よし』からきています。『三方よし』は、売り手よし、買い手よし、世間よしを謳った商人の哲学です。飲み手=買い手、私たち製造業者や小売店、飲食店など、酒を生業とする売り手、そして米の生産者である農家、この三者にとって三方よしとなるよう心掛けてきました」

酒蛙

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