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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4864】飛良泉 FOUR SEASONS 《夏》 涼冷え 山廃純米(ひらいずみ すずびえ)【秋田県】

2022.8.7 17:19
秋田県にかほ市 飛良泉本舗
秋田県にかほ市 飛良泉本舗

【B居酒屋にて 全8回の➁】

 1カ月に1回のペースで足を運んでいるB居酒屋。常時約200種類の酒を置いており、1カ月たてば、冷蔵庫のラインナップがけっこう更新されているので、「日本酒津々浦々」の取材に好都合。しかし店は、長引くコロナで大苦戦を長く強いられている。早く、以前のにぎわいを取り戻してもらいたい、と願ってやまない。

 今回トップバッターに選んだのは「大号令 純米 槽搾り」。続いていただいたのは「飛良泉 FOUR SEASONS 《夏》 涼冷え 山廃純米」だった。飛良泉本舗のお酒は当連載でこれまで、8種類を取り上げている。山廃仕込みのイメージが色濃くある蔵で、今回も山廃だ。さて、いただいてみる。

 上立ち香は、リンゴ的な香りを主体にメロンのニュアンスも。含み香はサイダーだ!!! 甘旨酸っぱくてジューシー。そして、キレがものすごく良い。考える間もなく、あっという間にキレ、すっきりとした印象。余韻は軽い苦み。モダンタイプのライトボディー。仲居さんは「アルコール分が13度しかないのよ」と教えてくれる。なるほど低アルコール。実に飲みやすい。味わいの中では、メリハリの効いた酸がとても良い。このため、低アルコールと相まって、飲み飽きしない、疲れない酒質となっている。まさに夏にぴったりのお酒だとおもう。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「酒蔵のある秋田県にかほ市の四季を『山廃づくり』で表現した“FOUR SEASONS”は飛良泉の仕込み水の源、鳥海山の壮大な景色をヒントに醸しました。《夏》は夜、満天の星空と煌々と輝く満月が鳥海山を照らします。涼やかに飲める夏の冷酒をテーマに、飲み口の軽さを徹底して追求しました。香りと味わいはまるで熟した瑞々しいメロンの果汁を連想させ、暑い夏にピッタリの酒質設計です」

 また、蔵のホームページは、上記の紹介文に加え、「加水ではない方法で低アルコール化を目指し、四段仕込み製法を採用。香りはあえて控えめに、味わいはスッキリと、酸も(当蔵としては珍しく)適度にと、夏を存分に意識した酒質設計です」

 裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(秋田県産)米麹(秋田県産米)、原料米 秋田県産酒造好適米100%使用、精米歩合60%、アルコール分13度(原酒)、日本酒度±0、酸度2.0、杜氏 遠田嘉人(山内杜氏)、製造年月22.05」。使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 蔵の歴史と酒名「飛良泉」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「東北で最も歴史があり、全国でも3番目の酒蔵です。創業は1487年(長享元年)、時は室町時代。3年後の年は八代将軍・足利義政が京都の東山に銀閣寺を建立しています。現在の当主は二十六代目。
 斎藤家の屋号『泉屋』が示す通り、斎藤家は関西の泉州(現在の大阪府泉佐野市)より仁賀保へと移り住みました。
 宝暦年間から天保年間を生きた名僧・良寛和尚の友人で、仁賀保に暮らしていた『増田九木』という画家が、良寛へ宛てた手紙にトンチのきいた名言を書き残しました。それは『飛び切り良い、白い水』という言葉。
 つまり、『飛』と『良』を並べる『ひら』は平沢(註・・・平沢は蔵の所在地の地名)にかけた言葉で、そして『白』と『水』は上下に並べると『泉』。これは斎藤家が『泉州出身』であるという意味合いがあります。それまでは『金亀』という銘柄でしたが、この九木の自慢話が噂を呼び、酒銘『飛良泉』が誕生しました」

酒蛙

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