【4835】亀の海 純米吟醸 蝉しぐれ 生酒(かめのうみ)【長野県】

2022年07月07日
酒蛙酒蛙
長野県佐久市 土屋酒造店
長野県佐久市 土屋酒造店

【TU会例会 全6回の⑤】

 コロナのため開催を見合わせてきた異業種間交流利き酒会のTU会だが、新規感染者が小康状態を保ってきたので、感染対策を万全にして5カ月ぶりに再開した。この日を待ちわびていたメンバーは全員にこにこ顔。そして、会場のB居酒屋のスタッフたちもにこにこ顔だ。

 お酒は全部、店任せにした。「白鶴」「神亀」「琵琶のさゝ浪」「開運」と飲み進め、5番目にいただいたのは「亀の海 純米吟醸 蝉しぐれ 生酒」だった。土屋酒造店のお酒は当連載ではこれまで、2種類を取り上げている。このお酒は全員に大好評。しかし、酔ってきたのも手伝い、ボキャブラリー貧困化が著しく、ほとんど「美味しい」「旨い」しか言わないテイスティグとなってしまった。

 酒蛙「俺の好きなセメダイン香(酢酸エチル)だ」
 K 「フルーティー」
 TU「セメダイン! さわやか!」
 酒蛙「ジューシー。きれいな酒質。飲みやすい」
 TU、K「メロンみたい」
 SA「ウリみたい」
 K 「これ、美味しい」
 U 「これ、美味しい」
 酒蛙「これ、旨い。甘旨酸っぱい。モダンタイプのライトボディ。チリチリ微発泡を感じる。余韻は酸。この酸がいいね」
 U 「めちゃ美味しい」
 K 「うん、美味しい」
 TU「うん、これ美味しい。これ、すごく美味しい。マスカットみたいな香り」
 SA「シャインマスカット」
 酒蛙「マスカットの香りに1票。ラズベリーっぽくもある。フルーティー&ジューシー。甘いワインみたいだ」
 TU「シャインマスカット!」
 酒蛙「おおっ、ラベルを見たらアルコール分が14度と低め。道理で飲みやすいわけだ!」

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。「気温が上昇し、汗ばむ気候にスッキリと味わえる。甘酸っぱい軽やかな味わい。アルコールも加水しない原酒ながら13~14度と控えめ。Limitedシリーズは-7℃瓶貯蔵した生。より青リンゴに似た酸味が生き生きと感じられる品」

 瓶のラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合59%、アルコール分14度、製造年月2022.4」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。蔵のホームページでは使用米を「金紋錦(長野県産)」と開示しているが、酒屋さんのホームページは「山恵錦(長野県産)」としている。蔵のホームページは上書き更新をしていない可能性がある。

「金紋錦」は長野県立農業試験場が1956年、母「たかね錦」と父「山田錦」を交配して品種を固定、1964年に命名された酒造好適米だ。一方、「山恵錦」(信交酒545号)は、長野県農業試験場が2003年、母「信交509号」と父「出羽の里」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定。2016年に命名、2020年に種苗法登録された非常に新しい酒造好適米だ。

 酒名「亀の海」の由来について、日本の名酒事典は「明治33年の創業。仏教の経典にあるめでたい言葉“亀寿福海”から2文字をとって酒名にしたもの」と説明している。