【4833】琵琶のさゝ浪 Sasanami~ささなみ~春 純米大吟醸(びわのささなみ)【埼玉県】

【TU会例会 全6回の③】
コロナのため開催を見合わせてきた異業種間交流利き酒会のTU会だが、新規感染者が小康状態を保ってきたので、感染対策を万全にして5カ月ぶりに再開した。この日を待ちわびていたメンバーは全員にこにこ顔。そして、会場のB居酒屋のスタッフたちもにこにこ顔だ。
お酒は全部、店任せにした。「白鶴」「神亀」と飲み進め、3番目にいただいたのは「琵琶のさゝ浪 Sasanami~ささなみ~春 純米大吟醸」だった。麻原酒造のお酒は当連載ではこれまで、6種類を取り上げている。その中でも当連載【3386】「Sasanami~ささなみ~春 純米大吟醸 生」は、今回のお酒の生酒バージョンだ。さて、いただいてみる。
酒蛙「これは旨いっ! 酸がいい。やや華やかな果実的吟醸香。セメダイン香(酢酸エチル)がほのかに感じられる」
TU「酸がいい。酸と甘みがすごく良い。後味すっきり」
SI「舌にチクチク来るのがいい」
酒蛙「うん。この酒、火入れのはずなのに、微発泡の刺激を舌で感じるね。フレッシュ感があるね」
SA「舌にプチプチくる」
酒蛙「甘旨酸っぱい味わい。すっきり軽い口当たり。きれいな酒質。やっぱり酸がいいね」
SI「これ、おいしいですねぇ~」
TU「舌先にプチプチ感がある」
SA「2年目を迎える大谷翔平のような、味に力強さを感じる」
酒蛙「えっ? 力強くないよ」
SI「飲みやすい」
酒蛙「モダンタイプで、ボディーはミディアム~ライト」
蔵のホームページはこの酒を「春にぴったりな華やかなお酒」と紹介している。
瓶の裏ラベルのスペック表示は「精米歩合50%、アルコール分15度、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、日本酒度+1、アミノ酸1.1、酸度1.7、製造年月2021.2」。使用米の品種名が非開示なのは残念だ。
埼玉県の酒なのに、なぜ「琵琶」の名を使っているのか。これについて、蔵のホームページは、以下のように説明している。
「初代麻原善次郎は琵琶湖の畔に生まれ、九歳にて東京青梅の酒蔵へ奉公に入り、二十九歳の時、現在の地、毛呂山にて開業するに至りました」。また「さゝ浪」については、「心をこめて人に喜ばれる酒造りをしていれば、人から人へ『さざ浪』の如く、世の中に伝わっていくだろう」という思いを込めて詠んだ初代麻原善次郎の歌に由来する。