×
メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4828】悦凱陣 純米 阿州山田錦 無ろ過生 R1BY(よろこびがいじん)【香川県】

2022.6.30 20:39
香川県仲多度郡琴平町 丸尾本店
香川県仲多度郡琴平町 丸尾本店

【B居酒屋にて 全5回の④】

 1カ月に1回のペースで足を運んでいるB居酒屋。常時約200種類の酒を置いており、1カ月たてば、冷蔵庫のラインナップがけっこう更新されているので、「日本酒津々浦々」の取材に好都合なのだ。コロナで大苦戦を強いられていたが、第5波が下火になってから、ようやくお客さんが戻って来た。しかし、程なくオミクロンによる第6波が襲来し、またまた大苦戦。この6波の影響が長く続いている。早く、以前のにぎわいを取り戻してもらいたいものだ。わたくし一人が頑張ったところでしょせん、売り上げに貢献できないのがもどかしい。それでも、前回7種類飲んだ4日後、再びB居酒屋を訪れ5種類のお酒を飲んだ。

「安東水軍」「土田」「「Ohmine」と飲み進め、4番目に選んだのは「悦凱陣 純米 阿州山田錦 無ろ過生 R1BY」だった。「悦凱陣」は飲む機会が多い酒で、当連載でこれまで、17種類を取り上げている。総じて、古武士をおもわせる濃醇でどっしり骨太(どの言葉も同じ意味合いだが・・・)な酒、というイメージを強く持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

「うわっ! ヘビー、重い、かなり濃醇」。おもわず声に出た。これが第一印象だった。味わいでは、旨みと辛みが強く出ている、と感じた。中盤から余韻も辛み。酸は適度に出ており、味の要素が一緒になって、甘旨酸っぱ辛い複雑な味となっている。と同時に、コメの香味をムンムン感じる。上立ち香・含み香とも“悦凱陣DNA”があふれているが、控えめ。

 最初、超濃醇な酒、とおもったが、飲み進めていくと、それほど濃醇ではなく、むしろ軽快感もちょっとあるようにおもえてくる。キレが良く、終わりのさばけが良い。総じて、濃淡中間くらいの辛口酒、とでもいえばいいのだろうか。

 瓶のラベルのスペック表示は「原料米 山田錦100%(徳島県産)、原材料名 米(徳島県産)米麹(徳島県産米)、精米歩合70%、使用酵母 熊本9号、仕込総米1000kg、日本酒度+11、酸度1.9、アルコール分18.0度以上19.0度未満、アミン酸度1.2、製造年月02.05」。日本酒度+11といえば、かなりの辛口数値だが、+11ほどには感じない。

 ラベルでは「阿洲」という表現を使っているが、阿洲とは阿波の国の別の呼び名。現在の徳島県にあたる。

 裏ラベルには、この蔵のエピソードなどが以下のように掲載されている。

「凱陣は、四国は讃岐の国こんぴらさんの東に在る蔵の手造り清酒です。当所は幕末時代天領で桂小五郎や高杉晋作が潜伏していたこともある蔵で、選び抜かれた国内の新米と讃岐の偉人空海ゆかりの満濃水系の伏流水を使い丹精込めて醸し上げた純米造りのお酒でございます」

「悦凱陣」の酒名の由来について、「『日本の名酒』自宅にいながら蔵元巡りの旅」というサイトは「"悦凱陣"の命名は、酒蔵のご子息が日露戦争に従軍し無事帰った事で、主人が喜んでこの勇ましい名前になったということです。酒名は日清・日露戦争の戦勝を祝ったことが由来との説もありました。現在は未確認ですので、正確な由来が分かりましたら掲載します」と説明している。

酒蛙

関連記事 一覧へ