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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4699】七田 Assemblage 純米 AOY75(しちだ アッサンブラージュ)【佐賀県】

2022.1.20 14:52
佐賀県小城市 天山酒造
佐賀県小城市 天山酒造

【B居酒屋にて 全8回の④】

 1カ月に1回のペースで足を運んでいるB居酒屋。常時約200種類の酒を置いており、1カ月たてば、冷蔵庫のラインナップがけっこう更新されているので、「日本酒津々浦々」の取材に好都合なのだ。コロナで大苦戦を強いられていたが、第5波が下火になってから、ようやくお客さんが戻って来た。しかし、ソーシャル・ディスタンスを確保するため、満席でもコロナ前の7割しか客を入れられない。うまくいかないものだ。そうこうしているうち、オミクロンによる第6波が襲来。まったくもって、うまくいかないものだ。

「三重錦」「甲子林檎」「手取川」と飲み進め、4番目にいただいたのは「七田 Assemblage 純米 AOY75」だった。天山酒造のお酒は飲む機会の多く、当連載でこれまで、19種類を取り上げている。そのほとんどが「七田」で酒で、「七田」には、甘旨酸っぱいジューシーなお酒、という好印象を持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 やわらかな口当たり。アルコール分17度にしては軽い口当たり。この軽さがちょっとした驚きだった。というのは「七田」には、濃醇なお酒というイメージを持っているが、それとは大きく違うやや軽い酒質だったからだ。さわやかさを感じ、甘みがくる。甘みが来て、酸が来て、苦・辛が来て、余韻という流れ。甘みのほか、酸と苦みも印象的だ。余韻は長い。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「こんな時だからこそ人と人との繋がりを大切にし、『我々酒蔵、酒販店さん、飲食店さん、消費者の皆様』との輪(和)がこのお酒を通して広がって行く様に願いを込めて」

 それは分かるが、酒名の副題的な「Assemblage」と「AOY75」が分からない。ほとんどの飲み手は、これを見ても理解ができないはずだ。かく言うわたくしもチンプンカンプンだ。

 これについて、酒販店「鎌倉山田屋」(神奈川県鎌倉市)は、以下のように説明している。

「Assemblage(アッサンブラージュ)とは、ブレンドを意味するフランス語。混ぜ合わせるワイン用語としてのアッサンブラージュは、ワインの原酒を混ぜ合わせりという伝統的な技法のことを指します。
 この七田は、75%精米の異なる3種類のお米、愛山・雄町・山田錦(AOY)で醸されたお酒を原酒のままバランスよくアッサンブラージュし、一回火入れを施したものとなります。
 香りは控えめで口当たりもしなやかですが単体の米では味わえない独特の風味を醸し出しているところがアッサンブラージュならではの個性です」

 このような意味があるのなら、蔵元さんは、瓶の裏ラベルで説明すべきだとおもう。しかし、裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合75%、アルコール分17度、製造年月20210.06」にとどまっている。

 酒名の「七田」は、蔵元さんの姓。主銘柄および蔵名の「天山」は、「日本の名酒事典」によると「明治8年創業。秀峰・天山のふもとに蔵があるところから命名来」とのこと。天山の標高は1,046.2m。

酒蛙

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