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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4678】れいざん あその 純米【熊本県】

2021.12.20 16:53
熊本県阿蘇郡高森町 山村酒造
熊本県阿蘇郡高森町 山村酒造

【日本酒研究会月例会 全6回の③】

 実に8カ月ぶりの日本酒研究会開催となった。最後に開いたのは2021年4月14日。コロナ第4波の最初のころだった。ほどなく第4波の新規感染者が急上昇。研究会は開催を自粛した。第4波の終息を待ったが、終息しきれないうちに強烈な第5波に見舞われ、研究会は艱難辛苦自粛を続けざるを得なかった。第5波がほぼ終息したタイミングで8カ月ぶりの開催にこぎつけた。

 日本酒研究会は、ことしで15周年を迎えた異業種間親睦飲み会。巨大地震があっても、毎月欠かさず飲み続けてきた。8カ月に及ぶ中断は会始まって以来のことだった。研究会は当初、さしたる目標を持っていなかったが、いつのころからか、日本の現役酒蔵の酒を全部飲もう、という壮大かつ微妙に無謀な目標を立て、現在に至る。

 お酒を用意するのは、会場・E居酒屋ママの親戚筋にあたるバイヤーKさん。彼は、わたくしたちの「飲酒履歴」を丹念に調べ、毎回、6種類の酒を用意してくれる。今回は熊本県の酒6種類を用意、このうち3種類がわたくしたちにとっての初蔵だ。これで熊本県の酒蔵を全部飲んだことになり、日本全体の飲んだ蔵数は1198蔵となった。Kさんには、この場を借りて感謝申し上げます。

 なお、今回供されたお酒は、Kさんが日本酒研究会5月例会用に用意してくれたもの。したがってこの8カ月間、E居酒屋の冷蔵庫で鎮座し続けてきたお酒である。

 さて、「神田」「和田志ら露」に続いて3番目にいただいたのは「れいざん あその 純米」だった。山村酒造のお酒は当連載【3126】で「れいざん 粋撰」を取り上げている。4年前にいただいたお酒だ。さて、今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「上立ち香・含み香とも昭和ノスタルジック・クラシカルなものを感じる。さらりとした口当たりで、適度な酸を感じる」
 I  「うむ、さらっとしているね」
 酒蛙「甘みと辛みがけっこう出ている。重くなく、やわらかで、やや軽快な酒質だとおもう」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。「きれいな甘味と柔らかな酸味が溶け合って口腔でふくらむ味わいの中にまろやかさと瑞々しさを併せ持っています」。また、蔵のホームページは「落ち着いた風味の中に程よい香りが潜む、味わいのある柔らかな純米酒です。ブルーのボトルは食卓にもピッタリ。冷や、またはぬる燗で」と紹介している。

 裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、アルコール分15度、精米歩合65%、製造年月21.4」。使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 この蔵の主銘柄名「れいざん」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「古来人々は気高い山を神々の宿る山『霊山』と呼んで崇めました。日本には『霊山』と称せられる山は沢山ありますが、なかでも広大なカルデラを持つ『阿蘇山』には、荒ぶる火の神と、開拓に燃える農耕の神『健磐龍命(たけいわたつのみこと)』とが、渾然一体となって展開した数々のドラマがあります。まさに『阿蘇山』こそ『霊山』と呼ぶにふさわしいのです。 
(中略)
 この『霊山阿蘇』に因み、阿蘇の酒『霊山』『れいざん』及び『寿安山』と命名しました」

 酒名「あその」は、阿蘇野に由来するのか。

酒蛙

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