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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4636】出羽桜 純米吟醸 生酒 出羽燦々誕生記念(でわざくら)【山形県】

2021.9.25 15:50
山形県天童市 出羽桜酒造
山形県天童市 出羽桜酒造

【Z料理店にて 全6回の⑤】

 近所のZ料理店に顔を出す。「うちは居酒屋じゃないんだからね。居酒屋みたいにいっぱいの種類の酒を置いてないんだからね」と言いながらも、予約すると、わたくしが飲んだことがないだろうお酒を数種類さりげなく用意してくれる。その心意気がうれしく、月に1回のペースで暖簾をくぐっている。が、長引くコロナ禍で、かつてない苦しい経営を強いられている。しかし、客としてはどうすることもできず、歯がゆいおもいが募るばかり。せめて定期的に顔を出すしか手立てはない。

「加賀鳶」「豊明」「明鏡止水」「繁桝」と飲み進め、5番目にいただいたのは「出羽桜 純米吟醸 生酒 出羽燦々誕生記念」だった。「出羽桜」は飲む機会が多い酒で当連載でこれまで、13種類を取り上げている。今回のお酒は、2013年2月に飲み、当連載【1074】で取り上げたものと同じだが、8年前なので、再び掲載することにした。さて、いただいてみる。

 甘みと酸。これが第一印象だった。そしてメロン的な含み香、和梨香のニュアンスも。ずばり、フルーティーなお酒。後味は最初のうち酸とおもったが、飲み進めていくと後味にあまり酸を感じなくなる。味わいの中心は、やわらか・ふくよかな甘旨み、きれいな酸と辛み。さっぱり爽やかな味わいで、キレが良いお酒だ。出羽桜の香りは以前、吟醸香がかなり華やかに感じられたが、いまはすっかり大人しくなった印象だ。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。「酒造好適米『出羽燦々』は11年の歳月をかけて、1995年に山形県が開発した待望の好適米です。『出羽』は山形の古い地名、山々を仰ぎ見るこの地に燦々と輝く米です。故郷の米、故郷の蔵人、故郷の人々が愛する酒・・・それが真の地酒。故郷の農がんばれ」

 また、瓶の表ラベルの上に青い証紙が貼られている。そこには「酒米[出羽燦々]使用 「純正山形酒」審査会認定 DEWA33」と書かれている。この証紙について、裏ラベルは以下のように説明している。「ブルー証紙は『純正山形酒審査会 認定証』で、厳正な審査会で選ばれた『純米吟醸』だけに『DEWA33』の称号が与えられる。原料は山形オリジナル尽くし。米『出羽燦々』、麹菌『オリーゼ山形』、酵母『山形酵母』を使用」

 オール山形県というこだわりがうれしい。そのオール山形県のお酒の味わいについて、裏ラベルに「お酒の特長」と題し、「全てオリジナル尽くし 山形の風土を最も感じられる酒 柔らかな旨みと、上品な酸味のバランスが抜群」と紹介している。

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「アルコール分15度、精米歩合50%、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、原料米 国産米『出羽燦々』100%」。使用米の「出羽燦々」は山形県立農業試験場庄内支場が1985年、母「美山錦」と父「華吹雪」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定、1997年に種苗法登録された酒造好適米だ。

 酒名・蔵名の「出羽桜」の由来について、日本の名酒事典は「明治26年創業。蔵の向かいにある舞鶴山の美しい桜にちなんだ命名」と説明している。

酒蛙

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