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日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3094】いづみ橋 とんぼラベル7号 槽場直詰め 無濾過生原酒 生もと(いづみばし)【神奈川】 

2017.10.13 22:42
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神奈川県海老名市 泉橋酒造
神奈川県海老名市 泉橋酒造

【日本酒研究会月例会 全6回の①】

 異業種の酒飲み人が月1回、M居酒屋に集う日本酒研究会。研究会とは名ばかりで、単なる飲み会。ちょっとカッコつけて研究会だ。今回は、S、KO、Fが仕事のため欠席、4人での例会となった。

 トップバッターは「いづみ橋 とんぼラベル7号 槽場直詰め 無濾過生原酒 生もと」だ。蔵では「いづみ橋 生酛純米 桃色黒とんぼ」という愛称を付けている。「モモクロ」とは、まるでアイドルグループみたいだ。

「いづみ橋」は飲む機会が多い酒で、当連載ではこれまで10種類を紹介している。このうち、トンボ系は半分の5種類を紹介している。その内訳は「白地に赤トンボラベル」「白地に黒トンボラベル」「白地に金色トンボラベル(トンボ2匹)」「卵ラベル」「ヤゴラベル」である。「いづみ橋」のトンボシリーズは、総じて、ドライで辛口の酒というイメージがある。これはどうか。

 KI「甘いのかなあ」

 酒蛙「トンボシリーズにしてはドライじゃないね」

 H 「なんとなく強い感じがする」

 T 「アルコール分が18度。強いね。何とも表現しにくい複雑な味だ」

 酒蛙「うん。旨みが非常に複雑で、酸が出ている。旨みがけっこう出ている。余韻の苦みが強い」

 KI「そうそう」

 酒蛙「これ、いいね。辛口酒には違いがないんだけど、旨みを伴っているからいい。ドライなだけの辛口でないのがいい」

 H 「大変よろしい」

 T 「ワインみたいだけどヘビー」

 KI、酒蛙「えーっ??? 全然ワインらしくないよ」

 T 「違いますか?」

 酒蛙「違う。飲んでいたら、甘みも出てきて力強いタッチになってきた。ボリューム感があり濃醇タイプ」

 H 「うん、いいね」

 KI「素直に飲める」

 前述のように、「いづみ橋」のトンボシリーズは、ドライで辛口酒というイメージがあったが、この酒は複雑な旨みがあり、しっかりした味わいのお酒で、非常に好ましい。

 瓶の裏ラベルには「130本中№90」と書かれている。極めて少量仕込みのお酒だった。

 裏ラベルの表示は「原材料名 米(国産)、米麹(国産米) 使用米 池上氏栽培米100% 神奈川県座間市産。精米歩合60%。アルコール分18度」。ずいぶん、コメにこだわっていることが分かるが、肝心の品種名が非開示なのは残念。画竜点睛を欠く。

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。

「桃色のノゲを持つ復活米を使用した純米酒です。透明感のある爽やかな旨み、お燗酒もおすすめです。栽培醸造蔵・いづみ橋と地元農家が一体となり醸す辛口の生酛純米酒です」「使用米の特徴たるノゲの『桃色』といづみ橋の生もと造りの象徴『黒とんぼ』から命名しました」「伝統的な造りが生み出す複雑な味わいをお楽しみください。お燗でより旨味が広がります」

 ノゲとは芒(ノギ)のことで、もみ殻の先端に付いている長い毛のことだ。蔵のホームページをみても、コメへのこだわりを見せている。しかし、ここでも品種名は非開示だ。なぜだ。

 瓶の裏ラベルは、蔵の酒造りのコンセプトを以下のように説明している。

「いづみ橋では日本酒は田んぼから生まれる農業副産物と考え、酒蔵のあるべき姿として酒米作りから取組んでいます。『赤とんぼ』は田んぼで生まれ育つ代表的な生物ですが、そんな赤とんぼがもっとたくさん生まれてこれるように、そして大地の恵みをもっとお酒で表現できるように、そんな健康的な酒米の栽培、醸造をして行きたいと思います」

 酒名・蔵名の「いづみ橋」(泉橋)の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「昭和2年(1927年)の旧日本陸軍が撮った航空写真を使って説明します。中央に泉橋酒造とその北側の海老名耕地に泉川(いづみがわ)が流れています。この泉川は田んぼの用水路の役目を果たしていたことがよくわかります。また、うちの屋号が『橋場(はしば)』だったことから、泉川+橋場=泉橋となったのことです。水田の穀倉地帯からの命名だったことがわります。しかしながら、泉川は、昭和5年から10年の歳月を掛けて行われた土地改良事業によってまっすぐな用水路に姿を変えてしまい、現在では泉川は存在していませんが、泉橋酒造の名前に生きています」

酒蛙

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