メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4605】風の森 ALPHA TYPE5 燗SAKEの探求 VER.5 無濾過無加水生酒(かぜのもり)【奈良県】

2021.7.26 18:24
奈良県御所市 油長酒造
奈良県御所市 油長酒造

【E居酒屋にて 全6回の⑤】

 E居酒屋では「ちょい飲みセット」という企画を設けている。3種類の酒を60ML(たぶん)ずつグラスに入れ、お客さんに味比べ(利き酒)をしてもらおう、という趣向。その中に「ちょい飲み十四代セット」があった。嗅覚が並外れて敏感なちーたんが「十四代セット」に強い関心を示した。ならば、飲みに行こうじゃないか。

 当然、まずは「ちょい飲み十四代セット」から、だ。「十四代」の3種類セットをいただいたあとに飲んだのが「八鶴」。そして次は「風の森 ALPHA TYPE5 燗SAKEの探求 VER.5 無濾過無加水生酒」だった。「風の森」はわたくしの口に非常に合うブランドで、「お気に入り蔵ベスト5」に入っている(あくまでも個人的嗜好です)。したがって、当連載で19種類を取り上げている。もっとも、わたくし行きつけの複数の居酒屋は、「風の森」を好み、冷蔵庫に常駐させている。したがって、飲む機会が多いのは当然の帰結。今回のB居酒屋も「風の森」を常駐させている。

 今回のALPHAシリーズは、5年前に飲んだ「風の森 純米 無濾過無加水生酒 ALPHA TYPE1 次章への扉」(当連載【3159】)と同じシリーズ。5年前はTYPE1、そして今回はTYPE5。造りが全然違っており、今回は燗酒用。しかしわたくしは、粗忽もののため、そうとは知らず、冷酒で飲んでしまった。嗚呼。瓶の裏ラベルは、次のようにこの酒を紹介していたのだ。

「ALPHA風の森とは  従来の風の森の枠を超えて目標を定め、独創的な技術で日本酒の可能性を追求します」
「TYPE5は、燗酒で楽しむ風の森。乳酸発酵を利用した独自の酒母で乳酸菌を紡ぎ出す旨い酸を表現。さらに仕込水の一部に10年古酒を使用することで年月のみが創り出すことのできる奥行きをプラス。冷蔵時と温めた時との味わいの変化をお楽しみください」
「TYPE5は生酒の熟成も魅力的ですのでぜひ冷蔵庫での熟成もお楽しみください。30~45℃前後でお楽しみくださいませ。黒色の丸いシールは35℃前後で色が変わります。グラスや器の外側に貼って温度の目安としてお使いください」

 さて、いただいてみる。

 ちーたん「いい香り。『風の森』特有の香りだね」
 酒蛙「バナナ香強く、モロにサイダーを感じる。甘旨酸っぱさはモダンな味わいで、発泡感がある」
 ちーたん「さわやかな苦み」
 酒蛙「苦みはエンディングにあるね」
 ちーたん「そう。香りが旨い。この蔵特有の香りだ」
 酒蛙「この香りは、サイダーの香りだ」
 ちーたん「香りが美味しい」
 酒蛙「微発泡感があり、甘旨と酸が良い。甘みはくどくないのがいい」
 ちーたん「香りが逸品」
 酒蛙「キレが良い。軽快感がある」

 裏ラべルの表示は「奈良酒 無加水生酒、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、日本酒(国産米)、麹米・掛米:奈良県産 秋津穂100%使用、精米歩合65%、アルコール分14度」。ラベルでは使用米を「秋津穂」と表示しているが、品種登録名は「アキツホ」。日本国の古い呼び名である「秋津島」の稲の穂、という意味だ。ちなみに「秋津」とは、トンボの古い呼び名。「アキツホ」は農林水産省東海近畿農業試験場/水田作部作物第1研究室が1962年、母「ヤマビコ」と父「日本晴」を交配、育成と選抜を繰り返し品種を固定。1972年に命名された主食用米。現在、飯米用の需要は非常に少なくなったが、酒の原料米に利用されるようになってきている。

 今回の酒について、大和屋酒舗(広島市)のサイトは、【蔵元コメント】として以下の文を掲載している。

「今回TYPE5では世界中の方々に気軽に温めた日本酒を楽しんで頂ける様に、と思いを込めて、温度の変化による味わいの変化というところに着目し、風の森として取り組める燗酒は何かということを考えました。
お米由来の優しい味わい、様々な微生物が関与する事で表現できる複雑性や豊かな香り、時間を経たお酒のみが持つ奥ゆかしさ。それでいて風の森らしさを感じさせる特徴。
これらの要素がまるでミルフィーユの様に折り重なる様な酒質であれば、それをさらに温める事で口の中でゆらりゆらりと解けて楽しくさらに口に含みたくなるような感覚になるのではないか。と言うようなイメージで設計を致しました」

 酒名「風の森」の由来について、大和屋酒舗(広島市)のサイトは、以下のように説明している。

「『風の森』の酒名は同市内にある風の森峠から付けられました。峠付近は、日本で一番早く稲作が行われた地域だといわれ、金剛山麓から強く吹き抜ける風を避け五穀豊穣を祈願して、風の神である志那都彦神(しなつひこのかみ)を祭神とする『風の森神社』が近くの森に祀られています」


【4605】風の森 ALPHA TYPE5 燗SAKEの探求 VER.5 無濾過無加水生酒(かぜのもり)【奈良県】
奈良県御所市 油長酒造

酒蛙

関連記事 一覧へ