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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4589】天の戸 醇辛 芳醇辛口純米 +10(あまのと じゅんから)【秋田県】

2021.6.22 16:53
秋田県横手市 浅舞酒造
秋田県横手市 浅舞酒造

【B居酒屋にて 全4回の③】

 1カ月に1回のペースで足を運んでいるB居酒屋。常時約200種類の酒を置いており、1カ月たてば、冷蔵庫のラインナップがけっこう更新されているので、「日本酒津々浦々」の取材に好都合なのだ。コロナで大苦戦を強いられている様子だが、飲み手としては、すこしでも支援になるよう定期的に通うことしかできない。早くコロナ禍が過ぎ去り、にぎわいを取り戻してもらいたい、と切に願う。

 今回は、酒友Yと二人で暖簾をくぐった。「壬生」「中島屋」「賀儀屋」と飲み進め、4番目は「大倉」、5番目に「天の戸 醇辛 芳醇辛口純米 +10」をいただいた。「天の戸」は当連載でこれまで、けっこう取り上げている印象があったので、数えてみたら、これまで12種類を取り上げていた。しっかりした味わいのお酒、という印象を持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「+10の辛口を標榜しているのだが、ファーストアタックでは、それほど辛みを感じない。旨みが出ている。旨みが出ている辛口酒って技術面では二律背反的。それを実現するとは、なかなかのものだ」
 Y 「+10には感じない。酸があるね。これは旨い」
 酒蛙「同感だ。これは旨い。ふくよかな旨みが出ているが、中盤から後味は、やっぱり辛い。余韻も辛み。余韻の辛みが長い。ただ辛いだけの酒でなく、旨みも出しているのが好感を持てる」
 Y 「そうそう。旨みがある。これは旨い」
 酒蛙「辛口酒によくある、すこしコルクっぽい香り。そしてドライ感がすこしある」
 Y 「旨みがヨーグルトっぽい」
 酒蛙「飲み進めていったら、だんだん辛くなってきたぞ。酸もすごく出てきた。口が慣れてきて初めて、この酒の真髄を味わうことができたような気がする」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「日本酒度+10のキレ。
湧き水、地元米、槽しぼりの織りなすたおやかな旨み。横手盆地の真ん中、蔵から五キロ内の酒米と水で心をこめて仕込みました」

 裏ラベルのスペック表示は「おすすめ温度 ◎冷酒 ○常温 ○ぬる燗、原材料名 米 米こうじ、原料米 秋田県産酒造好適米100%使用、精米歩合60%、使用酵母 秋田今野商店製、アルコール分16度、製造年月2021.1」。使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 酒名「天の戸」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「浅舞酒造は1917年(大正6年)創業。創業者の柿﨑宗光は、『天の戸は静かに明けて神路山 杉の青葉に日影さすみゆ』という古歌から、酒名を〈天の戸〉としました。〈天の戸〉とは天照大神の逸話で知られる『天の岩戸』のこと。ラベルなどに勾玉 (まがたま)があしらわれる由縁ともなっています。

酒蛙

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