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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4585】竹泉 純米吟醸 雄町 飴色(ちくせん)【兵庫県】

2021.6.14 21:10
兵庫県朝来市 田治米合資
兵庫県朝来市 田治米合資

【E居酒屋にて 全8回の⑦】

 E居酒屋で日本酒研究会の月例会を開いており、毎月6種類の酒を飲んでいる。しかし、月例会用の酒とは別に冷蔵庫には新たな酒が入る。E居酒屋のママは頃を見計らって連絡をくれる。「冷蔵庫のお酒の入れ替えしたので、ご都合の良いときにいらっしゃい」。ということで、連絡をもらったわたくしは、おっとり刀で駆けつけた。今回も、人並み以上の嗅覚を発揮する酒友ちーたんにテイスティングしてもらった。

「長門峡」「月桂冠」「天明」「澤屋まつもと」「鷹来屋」「イモリ谷」と飲み進め、7番目にいただいたのは「竹泉 純米吟醸 雄町 飴色」だった。「竹泉」は当連載でこれまで、4種類を飲んでいる。今回の酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「上立ち香と含み香は、セメダイン(酢酸エチル似の芳香)やバナナに似た香りがほのか。わっ、含むとアミノ酸を感じる!」
 ちーたん「わたし的には、物足りない部分がある」
 酒蛙「やさしい旨みに甘酸っぱさが絡む味わいで、軽快な酒質だ。後味は辛みがすこし。キレ良し」
 ちーたん「酸より苦みの方を感じる」
 酒蛙「厚みはあまりなく、木香のニュアンスを感じる。穏やかな酸を非常によく感じる」

 ラベルには「風の酒」「優しさと透明感」「米の力を凝縮した純粋な味と色合い」と書かれ、スペック表示は「契約栽培農家 佐藤正章・吉田和之、製造年月19.7、原材料名 米(日本産)米麹(日本産米)、アルコール分15度、精米歩合55%、雄町100%、2017BY」。数字的には、およそ1年間、熟成させてから世に出したお酒、ということになる。

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。「地元和田山産の契約栽培米『雄町』を100%使用した純米吟醸酒。優しい香りと甘味を感じる含み口でやわらかい米の旨味を感じるのが特徴のお酒です。冷たくしても、もちろん美味しいですが、お燗でも食欲の出るようなやさしい酸があるお酒です」

 酒名「竹泉」の由来について、コトバンクは「酒名は、円山川上流の『竹の川』の水を仕込みに用いたことと、蔵元の出身地『和泉の国」に由来』と説明している。蔵のホームページを見ると、たしかに以下のことが書かれている。「竹泉の創業者は故郷の泉州・和泉国より酒造りに適した水を求めて、今の但馬・朝来市へやってきました」

 蔵のホームページのトップページに以下の言葉が掲載されている。「一粒の米にも無限の力あり 竹泉は『空』『風』『火』『水』『地』という自然を表現します」。なかなか含蓄のある言葉である。蔵では、自社ラインナップを「空の酒」「地の酒」「風の酒」「水の酒」「火の酒」と5つに分類。今回の酒は「風の酒」に属する。

酒蛙

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