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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4546】綿屋 特別純米 綿屋酵母(わたや)【宮城県】

2021.4.19 16:43
宮城県栗原市 金の井酒造
宮城県栗原市 金の井酒造

【B居酒屋にて 全7回の➁】

 1カ月に1回のペースで足を運んでいるB居酒屋。常時約200種類の酒を置いており、1カ月たてば、冷蔵庫のラインナップがけっこう更新されているので、「日本酒津々浦々」の取材に好都合なのだ。今回は、人並み以上の嗅覚を発揮する酒友ちーたんに同席してもらった。

 トップバッターに選んだのは「風の森 純米奈良酒 秋津穂657 無濾過無加水生酒」。続いていただいたのは「綿屋 特別純米 綿屋酵母」だった。金の井酒造のお酒は飲む機会が非常に多く、当連載でこれまで、24種類を取り上げている。今回のお酒は「綿屋 百年酵母 特別純米」(当連載【3677】)と酷似している。百年酵母を綿屋酵母と言い方を変えただけで中身は同じなのではないだろうか、とおもったが、【3677】の酒度と酸度のスペックは日本酒度−1.5、酸度 2.3。これに対し、今回の【4546】のスペックは日本酒度+2.0、酸度2.1と微妙に違う。よって、今回の酒も取り上げることにした。さて、いただいてみる。

 ちーたん「香りに品がある」
 酒蛙「酸がすごい。すごい酸だ!」
 ちーたん「酸がすごい。酸は小粒ブドウをおもわせる。フルーティーな酸だが、攻撃的じゃないのがいい」
 酒蛙「うん、言っていることが分かる。ブドウの品種デラウエアをおもわせる」
 ちーたん「終わりの苦みがちょっといい。全体をうまくまとめている」
 酒蛙「旨みが適度に出ている。酸と旨みがいいね。さっぱり、すっきりした口当たりで、軽快感がある。キレも良い」
 仲居さん「いつもの『綿屋』より酸が出ているような気がするんだけど…」
 酒蛙、ちーたん「そうそう。そうなんだよ!」
 酒蛙「いいなあ、このお酒。『綿屋』はやっぱり裏切らない。この酒は抜群の食中酒。酸がさわやかなので、いくらでも飲める」

 瓶の肩ラベルに、「綿屋酵母」と題し、以下のように説明している。「1915年(大正4年)に創業者三浦順吉が蔵を起こした。100年目の2015年 昔ながらの蔵にやどる蔵付き酵母を分離 綿屋の礎となる酒をここに復刻」

 裏ラベルのスペック表示は以下の通り。「日本酒度+2.0、酸度2.1、使用酵母 綿屋酵母、杜氏氏名 鎌田修司(南部杜氏)、6111 R1BY、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、原料米 宮城県栗原市一迫産 トヨニシキ100%、精米歩合55%、アルコール分15度、製造年月20.9」。

「トヨニシキ」は農林水産省東北農業試験場栽培第一部作物第一研究室が1960年に母「ササニシキ」と父「奥羽239号」を交配、育成と選抜を繰り返し品種を固定、1969年に命名された主食用米。1975年から1977年の3年間、全国品種別作付面積で2位だったかつてのエース品種。

 酒名「綿屋」の由来について、コトバンクは「酒名は、創業時の屋号『綿屋酒造』に由来」と説明している。

酒蛙

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