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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4539】而今 特別純米 無濾過 生(じこん)【三重県】

2021.4.12 21:46
三重県名張市 木屋正酒造
三重県名張市 木屋正酒造

【E居酒屋にて 全6回の⑥完】

 E居酒屋で日本酒研究会の月例会を開いており、毎月6種類の酒を飲んでいる。しかし、月例会用の酒とは別に冷蔵庫には新たな酒が入る。E居酒屋のママは頃を見計らって連絡をくれる。「冷蔵庫のお酒の入れ替えしたので、ご都合の良いときにいらっしゃい」。ということで、連絡をもらったわたくしは、おっとり刀で駆けつけた。尋常ではないほど鋭い嗅覚の持ち主・ちーたんに同席を願い、一緒にテイスティングした。

「徳次郎」「上喜元」「玉川」「あたごのまつ」「写楽」と飲み進め、最後6番目にいただいたのは「而今 特別純米 無濾過 生」だった。「而今」は飲む機会が多く、当連載でこれまで、21種類を取り上げている。今回のお酒は、すでに当連載【3270】で取り上げている。しかし、5年前に飲んだものなので、今回、再度飲んでみることにする。

 ちーたん「馥郁たる香り。酸に丸みがある」
 酒蛙「甘みと旨みが、なかなか良く出ている。落ち着いた果実香。余韻は辛み」
 ちーたん「酒の温度がすごし上がると、香りがさわやかなものになる。飲み口はふっくら。香りと飲み口のギャップが楽しい」
 酒蛙「温度が上がってくると、酸がいよいよ前に出てきた」
 ちーたん「そうそう。酸が『まいう~♪』」
 酒蛙「甘旨酸ややミディアムボディ。きれいな酒質で品がある。キレも良い。心の底から美味しいとおもう」

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料 米(国産)米麹(国産米)、原料米 掛米 五百万石(使用割合80%)麹米 山田錦(同20%)、精米歩合60%、アルコール分16%、製造年月2020.02、2019BY」。

 裏ラベルには、どの「而今」の裏ラベルにも書かれているように、これも、「過去に囚われず 未来に囚われず 今をただ精一杯に生きる  杜氏 大西唯克」と、蔵の口上が書かれている。「今この一瞬」。文語では、「而して今」。これが、酒名の由来だ。由来についてコトバンクは、「酒名は、仏教用語で『今の一瞬』の意。過去や未来に囚われず今をただ精一杯に生きるという意味を込めて命名」と説明している。「而今」とは、道元禅師が中国での修行時代に悟った世界観。

酒蛙

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