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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4502】結 ヒタチノメグミ 生原酒(ゆい)【茨城県】

2021.3.5 20:12
茨城県結城市 結城酒造
茨城県結城市 結城酒造

【日本酒研究会月例会 全6回の⑥完】

 足掛け15年目に突入した日本酒研究会。異業種間交流飲み会ながら、毎月欠かさず飲み続けてきた(ただし、2020年4~10月の7回分はコロナのために不開催)。草創期のメンバーJの提案で、日本全国の現役蔵の酒を全部飲む、という遠大な目的のもとに飲み続けている。一時は、飲んだことのない蔵の酒を探すのが頭打ちになり、なかなか蔵数が増えなかったが、月例会の会場をE居酒屋に移してからは、続々と新蔵酒の登場しわたくしたちを喜ばせている。

 これは、ママの知恵袋であるバイヤーKさんの活躍によるもの。Kさんはわたくしたちの既飲蔵リストをもとに、わたくしたちがまだ飲んだことがない蔵の酒を探し出し入手、月例会に出す酒のラインナップを組んでいるのだ。今回は、茨城県酒6種類のうち、3種類が飲んだことがない蔵のお酒。これで、わたくしたちが飲んだことのある酒の蔵は、合計1196蔵となった。Kさんには感謝しても感謝しきれないほどお世話になっている。この場を借りてお礼を申し上げます。

 さて、Kさんの指示通り、「富士泉」「千姫」「花の井」の順で、わたくしたちが飲んだことのない初蔵酒をいただいた。次からは既飲蔵酒。そのトップは「来福」。続いていただいたのは「浦里」。最後は「結 ヒタチノメグミ 生原酒」だった。結城酒造のお酒は当連載でこれまで、4種類を取り上げている。やわらかい口当たりのお酒、という強い印象を持っている。さて、今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 K 「上品なお酒だ」
 酒蛙「セメダイン香(酢酸エチル似の芳香)やバナナ香(酢酸イソアミル)のような香りを感じる。やわらかくて、やさしい口当たり」
 I、B「量を多く飲めないかな?」(このお二方は、モダンタイプではなく、クラシックタイプのお酒が好みのようだ)
 酒蛙「いや、飲み飽きせず、量を多く飲めるタイプの酒だ。甘旨酸っぱくて、ジューシー。ふくよかながら、さっぱりした味わい。モダンタイプのライト系に属するかな。軽快感があり、キレが良い。実に旨い」

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「米 ひたち錦、精米歩合55%、酵母 ひたち酵母、種麹 日立市日本醸造工業製『吟麗』、水 鬼怒川水系伏流水、人 常陸杜氏、ラベル色 県のシンボルカラー『いばらきブルー』、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、アルコール分 16%、製造年月2021.01」。

 コメ、酵母、種麹、水、杜氏、ラベルの色、これらすべて茨城づくし。それがウリ、とのこと。 使用米の「ひたち錦」は、茨城県農業総合センター生物工学研究所が1991年、母「岐系89号」と父「月の光」(愛知56号)を交配、選抜・育成を繰り返し開発。2003年に品種登録された酒造好適米だ。「ひたち錦」で醸したお酒は、透明感の高いすっきりとした味に仕上がるとのこと。

 ただ、特定名称酒の区分表示がない。スペックからすれば、純米吟醸酒だろうが、なぜ表示しなかったのだろうか。残念だ。

 酒名「結」について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「『結』のラベルは、結城紬の『糸』の輪の中に、おめでたい『吉』が入るという文字デザインです。美味しいお酒で、人と人、人と酒、人と町(結城)を結ぶ『町おこし』をしたいという願いが込められています。デザインは結城市の書家、三木翠耿氏。鬼怒川系伏流水を生かした柔らかな口当たり、ふくよかな味わいを目指しております」

酒蛙

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