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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4492】醸侍 GOLD George 純米大吟醸 雫酒(ジョージ)【福島県】

2021.2.23 20:28
福島県二本松市 奥の松醸造元
福島県二本松市 奥の松醸造元

【Z料理店にて 全8回の⑤】

 久しぶりに近所のZ料理店の暖簾をくぐった。この店には、だいたい2カ月に1回のインターバルで顔を出している。予約すればさりげなく、わたくしが飲んだことがない酒を冷蔵庫に入れておいてくれる。「うちは居酒屋じゃないからね。料理を出す店だからね」とわたくしにクギを刺しながらも、なかなかニクい心遣いだ。

「日高見」「会津中将」「田酒」「喜多の華 貴醸酒」と飲み進め、5番目に選んだのは「醸侍 GOLD George 純米大吟醸 雫酒」だった。奥の松酒造のお酒は、当連載でこれまで、7種類を取り上げており、うち「醸侍」は3種類。その中で今回のお酒は、当連載【3207】の「醸侍 純米大吟醸 BLACK George」と酷似している。同じ純米大吟醸だが、今回のお酒は雫酒であるところが違う。

 さて、いただいてみる。甘い。これが第一印象だった。瓶の裏ラベルのスペック表示は「日本酒度-6」。日本酒度が「0~+2」くらいが中口で、+の数字がこれ以上高ければ、高い分、辛みが強い。また、0より-の数字が低ければ、低い分、甘みが強い。今回のお酒は「-6」だから、数字的にも相当甘いことになる。しかし、甘いけどキレが良い。甘いけど、くどくない。甘みが旨みを伴う。酸はあまり感じない。余韻は辛み。吟醸香が華やかで豊か。全体的に洗練感があり上手くまとめている、という印象を受けた。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。それによると、酒名「醸侍」(ジョージ)は、蔵元さんの名「丈治」に由来するのである。

「創業三百年を誇る東北の老舗蔵『奥の松酒造』の当主である遊佐家は、奥州二本松氏に仕える侍でした。戦に敗れたことにより、侍から醸造家へと転身した歴史があります。『醸侍』は正にその侍の末裔である十九代当主・遊佐丈治がプロデュースした酒です。初代の意志を受け継ぎ『伝統の技と最新技術の融合による最良の酒造り』を目指して醸した日本酒『醸侍(ジョージ)』をご堪能ください」

 裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合40%、アルコール分15度、日本酒度-6、酸度1.3、製造年月20.11」。販売は年末限定品という。使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 主銘柄「奥の松」の由来について、コトバンクは「酒名は、蔵元に代々伝わる住居判『奥州二本松』から『奥』と『松』をとり命名」と説明している。

酒蛙

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