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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4461】墨廼江 純米吟醸 雄町 一度火入れ(すみのえ)【宮城県】

2021.1.23 21:38
宮城県石巻市 墨廼江酒造
宮城県石巻市 墨廼江酒造

【B蕎麦屋にて 全5回の①】

 山仲間のタケちゃん&ちふみん夫妻と年に2回ほどB蕎麦屋で会食をしている。今回は、タケちゃん宅の新しい家族・ロシアンブルーの仔猫と対面したあと、夫妻と一緒にB蕎麦屋へ。

 墨廼江酒造のお酒は飲む機会が多く、当連載でこれまで、20種類を取り上げており、そのほとんどの銘柄は「墨廼江」だ。今回のお酒「墨廼江 純米吟醸 雄町」は、2年半以上前に飲んだ当連載【3364】と同じ。場所は同じB蕎麦屋。メンバーも同じタケちゃん&ちふみん夫妻だ。いずれも、あとで調べて分かったことだ。

「墨廼江」に対しては、きれいで淡麗、クセの無い、それでいて味わいのある、やわらかなお酒、というイメージを持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 やわらかく、すっきりした口当たり。香りは抑え気味で、ほのか。酸が出ており、余韻に苦み。酸がしっかり出ているお酒、という印象が強い。酸がジューシー感を醸し出している。旨みが適度。中盤から辛みが出てくる。旨みと酸と辛みが融合し、味に幅があり、けっこう力強さを感じる味わいとなっている。辛みがそう感じさせるのかは分からないが、酒っぽいのがいい。それでいて上品感がある。「墨廼江」には、きれいで淡麗、というイメージがあったが、今回のお酒には力強さを感じた。

 瓶のラベルのスペック表示は「アルコール分16度、精米歩合55%、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、岡山産雄町100%、製造年月19.05」。

 東日本大震災の前、いちど、墨廼江酒造を訪れ、蔵を見学させてもらったことがある。蔵元さんは、本当に優しくて穏やかで、控えめで、人柄の良さが顔にあらわれている好人物だった。「なぜ酒名・蔵名が墨廼江なんですか?」というわたくしの唐突な質問にも、石巻市史(たしか・・・)をひもとき、該当の部分を指で示しながら「蔵の創業当時、蔵があった場所が墨廼江と呼ばれていたことにちなみ命名されたようです。このくらいのことしか分かりません」と恐縮しながら答えていたのを、今でも鮮明に覚えている。

 名は体を表す、という言葉があるが、この蔵は、蔵元さんの人柄がお酒に表れている、とでも言えようか。

酒蛙

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