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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4457】加賀鳶 純米吟醸(かがとび)【石川県】

2021.1.19 18:25
石川県金沢市 福光屋
石川県金沢市 福光屋

【I料理店にて 全4回の②】

 コロナ禍で、飲食業は大苦戦している。そういえば、なじみのI料理店はどうしているだろうか。気になって暖簾をくぐった。おもった以上に客が入っていた。「いいじゃないか」と励ましたつもりだったが、「今日だけですよ」と店主は冴えない表情。すこしでも早くコロナ禍が去り、客が戻ってほしいものだ。

 この日トップバッターとして飲んだのが「酔鯨 純米吟醸 吟麗」。続いていただいたのは「加賀鳶 純米吟醸」だった。当連載でこれまで、「加賀鳶」を8種類取り上げている。今回のお酒は、当連載【124】の「加賀鳶 純米吟醸」と同じもの。実に10年半ぶりに飲んでみる。

 吟醸香が、やや華やか。これが第一印象。ふくよかな旨みと辛みを感じ、余韻は辛み。辛みが強く、キレが非常に良い。全体的に落ち着き感というか、安定感というか、安心感を感じる。けっして、重量級のお酒ではないが、ナニガシカの貫禄というか、存在感のようなものを感じる。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。「伝統の吟醸造りで丹念に仕込んだ純米吟醸酒です。豊かに広がる吟醸香と、やわらかくふくらむ米の旨味が生きた、キレのよい飲み口が特長です」

 また、蔵のホームページは、この酒を以下のように紹介している。

「契約栽培の山田錦と金紋錦にこだわり、丹念に仕込んだ純米吟醸酒です。豊かに広がる吟醸香と、やわらかくふくらむ米の旨味がいきたキレのよい飲み口が特長です。フルーティーな香りが特徴の吟醸酒は、最初の一杯が美味しく飲めても香りが高すぎるとそれ以上はなぜか疲れてしまいますが、『加賀鳶 純米吟醸』は何杯でも飲める美味しい吟醸酒を目指しました。香り、風味、味わいのバランスが取れた、飲み飽きしない豊かな純米吟醸酒です」

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米 米麹、精米歩合60%(混和率 精米歩合50%五割、60%五割)、アルコール分16度、原料米 全量契約栽培米・特別栽培米使用 山田錦六割(兵庫県多可町中区産) 金紋錦 四割(長野県下高井郡木島平産)、製造法 純米吟醸、日本酒度+4、酸度1.4、味わいのタイプ やわらかな旨味とキレのあるタイプ、飲み方 冷す◎ 常温◎、製造年月2019.12」。

 使用米の「金紋錦」は長野県立農業試験場が1956年、母「たかね錦」と父「山田錦」を交配して品種を固定、1964年に命名された酒造好適米だ。

 酒名「加賀鳶」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「江戸の昔、加賀藩お抱えの大名火消し加賀鳶は、面たくましく、力あくまでも強く、火消しの技と、喧嘩早さは天下一品。賑々しくも勇ましく、粋な集団として江戸八百八町の人気をさらっていました。そんな加賀鳶の粋の良さを表現したのが、歌舞伎の出しもの『盲長屋梅加賀鳶(めくらながやうめがかがとび)』。加賀鳶と江戸の町火消しとのケンカがらみの、江戸の人情や風俗を生き生きと表現した河竹黙阿弥のヒット作です。長半纏に染め抜かれた雲に雷をモチーフにした『加賀鳶』のロゴマークは、加賀鳶連中の心意気と地酒の力強さを表しています」

 鳶たちの「粋」を「キレ」で表現した酒だから「加賀鳶」なのだろう、と勝手に想像する。

酒蛙

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