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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4413】双葉山 至宝 本醸造(ふたばやま しほう)【大分県】

2020.12.2 17:56
大分県宇佐市 懸屋酒造
大分県宇佐市 懸屋酒造

【日本酒研究会月例会 全6回の①】

 コロナ禍で4月から7カ月間、開催を自粛していた日本酒研究会の月例会。そろそろ再開していいだろう、と8カ月ぶりに例会を開いた。会では長年、M居酒屋をホームグラウンドに使ってきたが、諸事情があり、店を変える必要に迫られた。そこで、わたくしが新しいホームグラウンドに選んだのが、なじみのE居酒屋だった。この店は、酒の品揃えが素晴らしい。ふだん、目にしない銘柄も冷蔵庫に並ぶ。それが指名の要因だった。

 今回、初めて知ったことだが、E居酒屋には「唎酒師兼セレクトバイヤーKさん」が背後に控え、Kさんが店のランナップ決定にあたり重要な役割を果たしていたのだった。そのKさんが選んだ今回のお酒は、すべてわたくしたちにとっての初蔵酒で、わたくしを大感激させた。およそ1300蔵(実数字は誰も知らない)あるだとうとみられている日本酒の現役蔵の酒を全部飲んでみたい、と燃えている当会の趣旨をKさんは十分理解したうえでのランナップ。その気持ちは嬉しい。感謝、感激だ。おかげで飲んだ蔵数は1183蔵になった。

「本日の提供酒」と銘打った酒メニューがメンバーに配布され、その順番に従って飲む。この順番はバイヤーKさんが考えたもの。さすが、だ。飲んでみて、よく考えられた順番だとおもった。複数の酒を飲むときは、この、飲む順番が非常に重要になるのだ。

 さて、トップバッターは「双葉山 至宝 本醸造」。言わずと知れた昭和の大横綱。1936年(昭和11年)1月場所7日目から1939年(昭和14年)1月場所3日目にかけて打ち立てた不滅の69連勝は、81年たった今も破られていない。その後、大鵬、北の湖、千代の富士、白鵬という強い横綱が誕生したが、「やっぱり双葉山が一番強い」といわれるほどのレジェンドだ。

 その双葉山の出身地が大分県宇佐市。同じ地に蔵を構える懸屋(あがたや)酒造が、酒に郷土の英雄の名を冠した、というわけだ。この蔵は、焼酎と日本酒双葉山を製造している。さて、いただいてみる。

 酒蛙「昭和レトロ的クラシカル香味が立っている」
 Y 「うん、そうだ」
 酒蛙「丸みがあるが、さっぱりとした口当たりで、酸が適度に出ている」
 N 「アルコール度数が高く感じる」(実際はアルコール分15度で普通)
 酒蛙「淡麗やや辛口のきれいな酒質だ」
 I 「最近、この手の日本酒は飲む機会が無い。懐かしい香味の日本酒だ」
 酒蛙「まったくその通りですね。冷酒で飲むより燗酒に向いているお酒だとおもう」

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。「70%精白の国産好適米(若水)で仕込んだ本醸造酒です。すっきりと飲みやすいのが本醸造酒の特徴のひとつであり、飲み飽きしないその味わいは和食を中心に食中酒として幅広く楽しめます」

 使用米の「若水」は、愛知県農業総合試験場作物研究所が1972年、母「あ系酒101」(「あ系酒101」の母は「玉栄」、父は「露葉風」)と父「五百万石」を交配させ育成した品種で1985年に品種登録された酒米だ。

 瓶のラベルのスペック表示は「アルコール分15度、精米歩合70%、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)醸造アルコール、製造年月02.10」。

酒蛙

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