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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4374】喜楽長 びわ湖の夏 純米(きらくちょう)【滋賀県】

2020.10.22 21:27
滋賀県東近江市、喜多酒造
滋賀県東近江市、喜多酒造

【B居酒屋にて 全4回の③】

 せんだって、TU会例会をB居酒屋で開いたとき、冷蔵庫の中に、わたくしがまだ飲んだことがない酒をいくつか見つけた。それを飲まなければならない。ということで、後日一人で、B居酒屋の暖簾をくぐった。

「東洋美人」「阿部勘」と飲み進め、3番目にいただいたのは「喜楽長 びわ湖の夏 純米」だった。喜多酒造のお酒は当連載でこれまで8種類を取り上げている。派手さは無いが落ち着いたお酒、というイメージを持っている。ラベルのデザインや色を見ると、いかにも夏酒。では、いただいてみる。

 すっきりした口当たりで、苦みが強い。これが第一印象。香りは抑えられ、余韻は苦みと辛み。甘旨みがややすくなめで、さらりとはかなげに感じる酸。シャープ感あり。非常にユニークな味わいのお酒だと感じた。

 瓶のラベルは、この酒を以下のように紹介している。「みずみずしい酸味とやわらかな甘みが口中に広がります。美しき『びわ湖の夏』を滋賀県出身の木版画摺師・森愛鐘さんに描いていただきました」。

 また、蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。

「夏限定。なめらかでクリアな旨みに続き、みずみずしい酸味が清涼感とともにやってきます。夏の涼酒として キリッと冷して。ラベルデザインは滋賀県出身の木版画摺師・作家の森愛鐘さん(竹笹堂)。木版画ならではの柔らかな発色で酒の味わいをそのままに表現してくださいました。夏のびわ湖の風景と共にお楽しみください」

 ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、アルコール分16度、精米歩合65%、製造年月20.6」にとどまり、使用米の品種が非開示なのは残念だ。しかし、蔵のホームページはこの酒の使用米を「使用米:山田錦・日本晴65%」と開示している。この顔ぶれだと、麹米が山田錦で、日本晴は掛米だろう。

 使用米の「日本晴」は愛知県農業試験場が1957年、母「ヤマビコ」と父「中新110」を交配、育成と選抜を繰り返し開発。1963年に命名され、一世を風靡した飯用米品種(主食用米品種)だ。

 瓶の首にタグが掛けられ、「困難な時期だからこそ、心は穏やかに。みんなの平穏な日々を願って」と題した、以下のような蔵からのメッセージが書かれている。

「新型コロナウィルスによる困難な状況の中、苦しんでおられる多くの方々に心からお見舞いを申し上げるとともに、治療や感染予防に力を注がれている方々に、大きな感謝と尊敬の意を捧げます。日本酒が少しでも皆様の心を穏やかに優しくできますように」

 酒名「喜楽長」の由来について、蔵のホームページは「『喜楽長』という銘柄は、お客様に喜び、楽しく、酒を飲みながら、長生きをしていただけるようにと、念じつつ名づけたとのことであります」と説明している。

酒蛙

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