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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4332】裏百楽門 爽夏生原酒(うら ひゃくらくもん さわやか)

2020.9.9 15:04
奈良県御所市 葛城酒造
奈良県御所市 葛城酒造

【E居酒屋にて 全9回の②】

 なじみのE居酒屋のバイトNさんからカラオケの勝負を挑まれた(E居酒屋にはカラオケ装置がある)。精密採点(コンマ3桁まで採点される)で勝負しようというわけだ。Nさんは、なかなかの自信家だ。課題曲は「危険なふたり」(沢田研二)と「最後もやっぱり君」(Kis-My-Ft2)の2曲。わたくしはこの1カ月、決戦に備えスナックやボックスなどで、この2曲の練習をしてきた。そしてこの日、さあ勝負だ! とE居酒屋に乗り込んだ。ところがNさんは所用ということで不在。なんということだ。

 今回、「古伊万里」に続き選んだのは、「裏百楽門 爽夏生原酒」だった。「百楽門」は当連載でこれまで、6種類を取り上げており、うち裏百楽門は「裏百楽門 生原酒50」(当連載【2882】)に続いて2種類目だ。さて、いただいてみる。

 甘みと辛みが出ている。これが第一印象。中でも辛みが強い。酸も良く出ており、力強い酒質。しかし、くどくはならず、すっきりキレが良い。かなりしっかりした味わいの辛口酒だった。

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原料米 岡山県産雄町100%使用、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合60%、アルコール分16度、日本酒度+7前後、酸度2.0前後、アミノ酸度1.5前後、製造年月R2.5、出荷年月2.6」。

 原材料と精米歩合を勘案すると、このお酒は特定名称酒の純米吟醸、特別純米、純米のいずれかのスペックだ。しかし、特定名称を名乗っていない。これについて、ある酒屋さんのサイトは「等外米使用のため、特定名称表記はなし」と説明している。すなわち普通酒扱いだ。稲作の場合、全量が一等米ということはありえず、必ず等外米(規格外米)が生じる。等外米を米菓など他用途に回さず、酒造に生かすのは素晴らしいことである。酒造好適米は一粒でも無駄にせず酒造に生かしたいものだ。葛城酒造の姿勢は素晴らしい。

 酒名「百楽門」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「奈良の景色には、花がよく似合う。豊かな自然の中で 多彩な表情を織り成す大自然の花々。そんな風景の生命の息遣いを感じながら 楽しき宴に興ずるのも良し。心の門を開きよろず酒を愛でる。『百楽門』は、そんな楽しい気持ちから取る」

 また同じホームページの蔵元挨拶の中で以下のように述べている。「家族や友人、自然などに常に感謝し、楽しい宴に興じ、心の門を開けましょう。『百楽門』の名が表すこのような意味に恥じないような酒造りに、社員一丸となり邁進してまいります」

酒蛙

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