メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4331】古伊万里 前 純米酒(こいまり さき)【佐賀県】

2020.9.8 17:07
佐賀県伊万里市 古伊万里酒造
佐賀県伊万里市 古伊万里酒造

【E居酒屋にて 全9回の①】

 なじみのE居酒屋のバイトNさんからカラオケの勝負を挑まれた(E居酒屋にはカラオケ装置がある)。精密採点(コンマ3桁まで採点される)で勝負しようというわけだ。Nさんは、なかなかの自信家だ。課題曲は「危険なふたり」(沢田研二)と「最後もやっぱり君」(Kis-My-Ft2)の2曲。わたくしはこの1カ月、決戦に備えスナックやボックスなどで、この2曲の練習をしてきた。そしてこの日、さあ勝負だ! とE居酒屋に乗り込んだ。ところがNさんは所用で不在。なんということだ。

 今回、最初に選んだのは「古伊万里 前 純米酒」だった。「古伊万里」は当連載でこれまで、6種類を取り上げており、甘酸っぱいしっかりした味わいのお酒、というイメージを持っている。今回のお酒は、6年前に佐賀市の居酒屋でいただいた「古伊万里 前 純米 無濾過生原酒」(当連載【1447】)の火入バージョンだ。さて、いただいてみる。

 非常に酸っぱい。これが第一印象だ。甘旨みが適度に出ているが、圧倒的に酸が優勢で、けっこうさらりすっきりとした口当たり。シャープ感があり、キレ良し。洋梨のような香り。余韻も酸。飲み飽きしないお酒だ。これは好きな酒だ。これまで飲んできた「古伊万里」は濃醇で重めの酒質だったが、今回のお酒はなんと、さらりすっきりした酒質で、しかもカジュアル感があり、びっくり仰天だ。

 瓶の裏ラベルは、蔵の歴史を以下のように紹介している。「佐賀・伊万里の港で呉服店を営む前田家は明治終期酒蔵へ転身。以来百有余年古伊万里酒造は日本酒一筋の地酒蔵です。これまで培ってきた味を礎とし新たな出会いを大切に前へ前へと進んで参ります」

 裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合60%、アルコール分15度、製造年月2020.6」。

 蔵名および酒名「古伊万里」について、蔵のホームページは以下のように由来を説明している。

「江戸時代より明治にかけて、有田焼は伊万里の港より欧州へ輸出されていきました。荷に書かれた伊万里の印よりその焼き物は『古伊万里』と呼ばれ、現在に至るまで世界中の方に愛されています。前田家(古伊万里酒造)は、江戸時代伊万里の港で呉服店を営んでいましたが、明治42年に酒蔵に転身。今年で101年目になります。
 焼き物『古伊万里』に負けぬよう、清酒『古伊万里』が世界中の方々に愛されるように今後ともうまい日本酒一筋に精進して参ります」

酒蛙

関連記事 一覧へ