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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4326】帝松 褻と霽れ 純米吟醸 生貯蔵(みかどまつ ケトハレ)【埼玉県】

2020.9.3 23:35
埼玉県比企郡小川町 松岡醸造
埼玉県比企郡小川町 松岡醸造

【B居酒屋にて 全6回の⑥完】

 月1回のペースでB居酒屋に足を運んでいる。この店は酒の品揃えが豊富で、非常に勉強になる。なにより当連載「日本酒津々浦々」の取材になる。頻々と暖簾をくぐってもいいのだが、そうなると新規のお酒に巡り会えない。「日本酒津々浦々」は、わたくしにとって新規のお酒ばかり取り上げているので、それでは困る。したがって経験則から、酒の入れ替えのリズムに合わせるには月1回の来店、ということになる。

「鳳凰美田」「風の森」「御前酒」「聖」「山本」と飲み進め、最後6番目にいただいたのは「帝松 褻と霽れ 純米吟醸 生貯蔵」だった。この蔵のお酒は当連載でこれまで、2種類を取り上げている。

 このお酒を選択したら、店長が「ワイン酵母で醸したお酒ですよ」と教えてくれた。かなり南国フルーツ的なお酒ではないだろうか、とおもったが、予想に反し、それほどトロピカル感はなかった。

 香りにハーブ的とも言えるような独特なエキス感がある。渋みのあるバナナ的なセメダイン(酢酸エチル)状の味わいが余韻として長く続く。この渋みがワイン酵母由来なのか。アセトアルデヒド的な木香も感じる。甘みと酸は出ているが、旨みが少ないか。調子としては、重くはないが、まったりした口当たりで、メリハリが少ないように思えた。試しに熱燗にしていただいてみたら、さらっとした口当たりだった。

 瓶のラベルはこの酒を以下のように紹介している。

「日常、そしてときどきのおめでたい日に」「日本酒とワインの良いところをとった、フルーティーな香り。日本酒のコクとワイン様の渋味で、これまでにない余韻ある味わいに」「ワイン用酵母 PRIMEURプリムール」「地下130M天然水を用いサーマルタンクにて少量小仕込みしました」

 ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、酵母 ワイン用プリムール酵母、精米歩合60%精白、アルコール分16%、日本酒度-8.0、酸度3.0、製造年月2020.04」。

 神奈川県川崎市の酒販店「飯草酒店」のサイトは、「ワインを仕込む際に使う『ワイン酵母(プリムール酵母:オーストラリアABマウリ社)』を使って仕込まれた国内初の日本酒です」と説明している。

 酒名「帝松」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「創業当時の屋号は『大坂屋』を名乗り、『松榮(まつざかり)』という酒銘で販売しておりましたが、昭和に入り『帝松』を代表銘柄とするようになりました。『帝』は日本国の最高位を表し、『松』の変わらぬ緑は繁栄のシンボルで、酒造りの頂点を末永く後世に維持していきたい。という願いから名付けました。帝松は全体的にフルーティーで甘みのある味が特徴で、その品数は大小容器を入れると150アイテムにも上ります」

酒蛙

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