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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4321】鳳凰美田 碧判 純米吟醸原酒 無濾過本生(ほうおうびでん)【栃木県】

2020.8.29 16:53
栃木県小山市 小林酒造
栃木県小山市 小林酒造

【B居酒屋にて 全6回の①】

 月1回のペースでB居酒屋に足を運んでいる。この店は酒の品揃えが豊富で、非常に勉強になる。なにより当連載「日本酒津々浦々」の取材になる。頻々と暖簾をくぐってもいいのだが、そうなると新規のお酒に巡り会えない。「日本酒津々浦々」は、わたくしにとって新規のお酒ばかり取り上げているので、それでは困る。したがって経験則から、酒の入れ替えのリズムに合わせるには月1回の来店、ということになる。

 さて、今回最初に選択したのは「鳳凰美田 碧判 純米吟醸原酒 無濾過本生」だった。「鳳凰美田」は飲む機会が多く、当連載でこれまで、16種類を取り上げている。甘みが出ている芳醇なお酒、というイメージが強く、本来であればトップバッターというよりクリーンナップの位置付け。しかし、今回、なぜかトップバッターに起用した。いただいてみる。

 完熟メロン似のフルーティーな芳醇酒。甘旨酸っぱい味わいでジューシー。やわらか、ふくよな口当たりだが、酸が良く出ているので、力強さも感じられる。余韻は辛み。甘みは、飴を煮詰めたようなイメージ。飲んでいると次第に甘みを強く感じるようになる。いかにも「鳳凰美田」といった味わいのお酒だった。

 瓶のラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「この商品は『鳳凰美田』の新酒の中でもマスカットのようなタッチを基調とした吟醸香に、新酒ならではのフレッシュ感、青リンゴやベリーを連想させる瑞々しい香りやジューシーな酸味などの彩りを重ね合わせた純米吟醸原酒です。原料米には山田錦や五百万石を使用しており、仕込まれる醪の中から『碧判』にふさわしいバランス、クオリティーを表現できる醪を選抜しております。明確な品質目標のため『鳳凰美田』では数少ないブレンド等を行い原料米の表記はしておりません」

「原料米の表記はしておりません」と言いながら、文中で「原料米には山田錦や五百万石を使用」と書いているのが面白い。表記でも文中でもどちらでも、使用米の品種名を開示していただければ、飲み手としては非常にうれしい。ちなみに、ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合55%、アルコール分16度以上17度未満、製造年月2020.02」。

 酒名「鳳凰美田」の由来について、日本の名酒事典は「明治5年の創業。酒名は、蔵のあるの旧地名が『美田村(みたむら)』であったことから」と説明。さらにコトバンクは「美田と創業当初からの銘柄『鳳凰金賞』の『鳳凰』を合わせて命名」と説明している。

酒蛙

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