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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4314】天穏 純米吟醸 馨(てんおん かおる)【島根県】

2020.8.28 15:23
島根県出雲市 板倉酒造
島根県出雲市 板倉酒造

【父の日プレゼント 全8回の②】

 息子が2013年から毎年、父の日に、カップ酒の詰め合わせを送ってくれる。毎年8種類ずつ。これがとても楽しみだ。ありがたい。感謝感激だ。ことしで8年目。重複したものが無いから、これで64種類。カップ酒の世界はなかなか奥が深そうだ。

 今回、最初にいただいたのは「天穏 純米 カップ」。2番目も「天穏」。「天穏 純米吟醸 馨」だった。最初の「天穏 純米 カップ」は、すっきりした口当たりのお酒だったが、今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 適度な旨みと、やや強めの酸が感じられ、非常にすっきり・さっぱりとしたきれいな口当たり。シャープ感があり、非常にキレが良い。余韻は酸と辛み。上品な軽快・淡麗酒。バナナ香がすこし。酸がいい感じで出ているのが好ましい。飲み飽きしないお酒だ。

 カップのラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合60%、島根県産米100%、アルコール分15%、製造年月20.5月」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念。しかし、蔵のホームページはこの酒の原料米を「奥出雲産佐香錦」と開示している。

 使用米の「佐香錦」は、島根県農業試験場が1985年、母「改良八反流」と父「金紋錦」を交配。育成と選抜を繰り返し開発、2004年に品種登録された酒造好適米だ。出雲市にある佐香神社は、お酒の神様として名高い。この神社の名にあやかった酒米だ。

 蔵のホームページは、この酒のコンセプトとテイスティングを以下のように紹介している。

【コンセプト】
 特純から山陰吟醸シリーズの純米吟醸へリニューアル。きめ細やかでスムース 品のある純米吟醸 馨へ 。
 島根県独自の酒造好適米である佐香錦と島根酵母を使用した吟醸酒。
 繊細、品の良さ、奥ゆかしさ。その凛とした美しさは時も景色も馨らせまる。
 派手さはなくともその佇まいに多くの人が魅了されることでしょう。
 R1BYとても良い出来だと思います。
 昨年の30BYはかなり満足行く出来でした。繊細で品の良い(悪く言うと物足りない)佐香錦と奥行きを与える三日麹の相性の良さを感じる仕上がりで、冷燗問わず 高いクオリティを見せてくれました。
 今の天穏=山陰吟醸の方向性を示すため、1BYより特別純米から純米吟醸にリニューアルします。価格はそのままです。
【テイスティング】
 香り…淡い吟香と甘い麹の香り
 味わい…綺麗でスムース、細かい粒子が詰まった密度のある旨味が伸びていく。イソアミルのほのかな香り、酸が渋が縁取って米こうじの旨味を縁取っている。
 白桃や細かい粉のような甘さ。伸びのあるストレート、強くはないが浸透性と余韻のある水平線のような印象。冷酒では品よく、燗では伸びやかにとバランス良い酒です。

 酒名「天穏」について、「日本の名酒事典」は、「日蓮宗の経文『無窮天穏』にちなみ命名」と説明。蔵のホームページは「天穏の酒名は当家の宗門である日蓮宗本山要法寺管主だった当塩冶出身の坂本御前により大正五年に命名されました」と説明している。

酒蛙

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