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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4310】旦 夏 純米吟醸 山田錦(だん)【山梨県】

2020.8.24 17:19
山梨県大月市 笹一酒造
山梨県大月市 笹一酒造

【E居酒屋にて 全6回の④】

 コロナ禍による非常事態宣言が解除された当地では、居酒屋の客が徐々に戻りつつある。なじみのE居酒屋も同様だ。しかしやっぱり、コロナ前とは様子が違うようで、冷蔵庫の酒の消費速度がはかばかしくない、という。早く、コロナ前の活況に戻ってほしいものだ。E居酒屋は、酒の品揃えのセンスがなかなか良いのだから。

「愛宕の松」「星泉」「福祝」と飲み進め、4番目にいただいたのは、「旦 夏 純米吟醸 山田錦」だった。笹一酒造のお酒は当連載でこれまで7種類を取り上げており、内訳は「旦」4種類、「猫芸者」などキワモノ的なもの3種類となっている。「旦」については、しっかりとした味わいの酒、というイメージを持っている。さて、今回のお酒をいただいてみる。

「甘いっ!」が第一印象。続いて「苦いっ!」。余韻の苦みが強い。酸も適度に出ている。香りは穏やかで、出過ぎていない。直前に飲んだ「福祝 直汲み 純米吟醸 無濾過生原酒 山田錦50」は、ひとことで言えば「甘旨みと酸が味の中心要素。ジューシー的味わいも感じられる」というお酒だったが、今回の「旦」も、それと似たタイプに感じた。

 夏酒を意識した瓶の色や酒名だけあって、従来、イメージしてきた「旦」よりは、多少軽快さを感じた。しかし、甘旨みがあり、夏酒といえどもやや力強さがある。ジューシー一歩手前の印象。旨いとおもった。

 瓶のスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合55%、アルコール分16度、製造年月20.5」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 蔵のホームページは、「旦」のコンセプトについて、以下のように説明している。

「この度、新ブランドとして『旦(DAN)』が誕生しました。日本酒の味を大きく左右する麹作りと酒母造りは手作りで行い、最新式の洗米機や乾燥蒸気を自在に出せる吟醸甑、佐瀬式と永田式の2台の酒搾り機など、高品質を実現するために必要な醸造機器は積極的に活用します。伝統的な麹菌と伝統型酵母を組み合わせ、香りと味わいの調和を何より重視し、食中酒としての日本酒の魅力を最大限に醸し出します」

 酒名「旦」の由来について、地酒販売・佐野屋のホームページは以下のように説明している。

「ラベルで一際目を引く、力強い『旦』の一文字。この文字は、NHK大河ドラマ『平清盛』の題字でも有名な、『ダウン症の女流書家』金澤翔子さんによって書かれました。名前の由来は『日本一の酒』の『日』と『一』から『旦』という意味の他に、日本一の山、富士山から見える日の出もイメージされたということです。特別な日に飲んで頂きたい。そんなお酒が『旦』です」

 この蔵の主銘柄は「笹一」。その由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「笹一の笹は酒を意味し、一は酒の日本一を目指すという思いを込めて命名されました。大正8年(1919年)から現在まで、笹一酒造の顔として使われ続けているマークは、『八咫の鏡(三種の神器の一つ)』に縁取られた中央に筆太のヒゲ文字で笹一を表しています」

酒蛙

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