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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4308】星泉 9号 無濾過生原酒(ほしいずみ)【愛知県】

2020.8.22 17:12
愛知県知多郡阿久比町 丸一酒造
愛知県知多郡阿久比町 丸一酒造

【E居酒屋にて 全6回の②】

 コロナ禍による非常事態宣言が解除された当地では、居酒屋の客が徐々に戻りつつある。なじみのE居酒屋も同様だ。しかしやっぱり、コロナ前とは様子が違うようで、冷蔵庫の酒の消費速度がはかばかしくない、という。早く、コロナ前の活況に戻ってほしいものだ。E居酒屋は、酒の品揃えのセンスがなかなか良いのだから。

 最初に「愛宕の松 ひと夏の恋 純米吟醸」を飲んだあと、「星泉 9号 無濾過生原酒」を選択する。「星泉」は当連載でこれまで、2種類を取り上げている。さっそくいただいてみる。

 酒蛙「おおおっ、さわやか! ラムネやサイダーの味だあああ! 甘みが出ている。トロピカルフルーツ的でもある。エキス感・凝縮感が出ている」
 Y 「喉越しがサイダーっぽいですね」
 酒蛙「ジューシー感がある。飲んでいると、だんだん味が強くなっていく。ふくよかな甘旨みと、酸・辛という味の構成で、ボリューム感あり。余韻の辛・苦みが長い。旨いなあ」

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「アルコール分17度、原材料名 米・米麹 国産米100%使用、精米歩合60%、原料米 夢吟香100%、酵母 自社9号系酵母、酸度/アミノ酸度 1.8/1.0、日本酒度 -0.5、製造年月2020.4」。

 使用米の「夢吟香」(ゆめぎんが)は愛知県農業総合試験場作物研究部が、母「山田錦」と父「育酒1764」を交配、選抜と育成を繰り返し品種を固定。2010年に命名、2012年に種苗法登録された新しい酒造好適米だ。「奥」を製造している山崎合資(愛知県西尾市)など、愛知県の酒蔵でよく使用している。

 気になるのは、この酒の特定名称酒の区分。ラベルのどこにも区分が表示されていない。しかし、全国各地の酒屋さんのサイトはおしなべて、この酒の区分を純米吟醸と表示している。なぜ、ラベルに純米吟醸と書かないのだろうか???

 考えてみれば、当連載【4250】の「星泉 5号 無濾過生原酒」も、ラベルに特定名称の区分が書かれていない。この“酵母違いシリーズ”の場合、特定名称の区分を表示していないのだろうか? でも、そうすれば、なぜ酒屋さんのサイトはみんな「純米吟醸」と表示しているのだろう???

 この蔵の主銘柄は「冠勲」「星泉」。その由来について、蔵のホームページは、以下のように説明している。「『冠勲』は冠や勲章を与えられるような立派な酒になるようにとの願いをこめて付けられた名前。『星泉』は、仕込み水に使われている井戸に映る星から「星泉」、という名前が付けられた」

酒蛙

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