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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4293】聖 中取り 若水 生酒(ひじり)【群馬県】

2020.8.10 12:18
群馬県渋川市 聖酒造
群馬県渋川市 聖酒造

【E居酒屋にて 全9回の⑤】

 コロナ禍による非常事態宣言が解除された当地では、居酒屋が徐々に営業を再開してきている。なじみのE居酒屋も同様だ。この店は、酒の品揃えのセンスがなかなか良いので気に入っている。久しぶりに暖簾をくぐった。

「花邑」「東の麓」「白岳仙」「七本鎗」と飲み進め、5番目にいただいたのは「聖 中取り 若水 生酒」だった。「聖」は当連載でこれまで、5種類を取り上げている。濃醇で粘性のあるお酒、というイメージを持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 旨酸っぱくて、厚みがあり、力強い。これが第一印象だった。ほとんど「聖」に抱いているイメージそのものの味わいだった。果実香が適度に広がる。濃醇、フルボディー。味が膨らむ。旨・酸の次に辛みを感じる。このあたりが、力強さを感じる要因か。余韻は辛みと苦みだが、辛みの方が勝る。

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「アルコール度数15度以上16度未満、原材料 米(国産)米こうじ(国産米)、原料米 群馬県産 若水100%、精米歩合60%、令和壱酒造年度 ロ-16号、製造年月02.01」。

 使用米の「若水」は、愛知県農業総合試験場作物研究所が1972年、母「あ系酒101」(「あ系酒101」の母は「玉栄」、父は「露葉風」)と父「五百万石」を交配させ育成した品種で1985年に品種登録された。

 ところで、この酒のラベルには、特定名称酒の区分が表示されていない。スペックからすれば、特別純米か純米になる。ネットの酒屋情報では「特別純米」に区分している。なぜ、ラベルにそう表示しないのだろう? 消費者のために表示していただきたものだ。

 酒名・蔵名「聖」の由来について、日本酒を世界に広げる活動に取り組んでいるWAKAZEのフェイスブックによると、「“聖”の名前の由来は、万葉歌人『大伴旅人』が詠んだ和歌にちなんでおり、意味は“よく澄んだお酒”を表します」とのこと。

酒蛙

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