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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4288】松岡専務 純米大吟醸(まつおかせんむ)【埼玉県】

2020.8.6 16:41
埼玉県比企郡小川町 松岡醸造
埼玉県比企郡小川町 松岡醸造

【B居酒屋にて 全8回の⑧完】

 コロナ感染防止のための緊急事態宣言が解除された当地では、居酒屋が徐々に営業を再開している。なじみのB居酒屋も5月7日から営業を再開した。さっそく暖簾をくぐったが、まだ客は戻っていないようで、店長やスタッフは浮かない顔だ。しかし、居酒屋できちんと飲むのは1カ月ぶりというわたくしは、大張り切りで8種類の酒を飲んだ。

「獅子吼」「東一」「萩の鶴」「新政」「三芳菊 山廃 純米 生」「三好菊 アマビエ」「榮万寿」と飲み進め、最後8番目にいただいたのは「松岡専務 純米大吟醸」だった。松岡醸造のお酒は当連載でこれまで、「帝松 熟 純米吟醸 原酒」(当連載【2800】)を1種類取り上げている。

 ラベル絵を見て驚いた。山形県の有志4蔵によるユニット「山川光男」(「山形正宗」の『山』、「楯野川」の『川』、「東光」の『光』、「羽陽男山」の『男』を組み合わせて命名)のお酒のラベルに使われている絵とタッチが非常に似ているのだ。もしかして、同じ作者ではないか、とおもわせるような絵だ。それはともかく、いただいてみる。

 やや華やかな吟醸香で、やや濃醇。甘みと旨みがあるが、酸がやや少なめに感じられるため、まったり、穏やかな口当たり。メリハリが少なめで、静かで落ち着き感がある。後味が尾を引き、押し味がある。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。「江戸時代から続く松岡醸造の跡取り息子・松岡奨(まつおかしょう)専務は、蔵人にも愛される蔵のマスコット的存在。松岡専務のように誰からも愛される日本酒になりますようにと願いを込めて『松岡専務』と名付けました」

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、原料米 彩のかがやき(埼玉県産100%使用)、精米歩合50%、アルコール分19%、製造年月20.03」。

 使用米の「彩のかがやき」は、埼玉県農林総合研究センターが1992年、初めての埼玉県オリジナル酒米を開発しよう、と母「愛知92号」(祭り晴)と父「玉系88号」(彩の夢)を交配。選抜と育成を繰り返して品種を固定。2002年に命名、2005年に種苗法登録された酒造好適米だ。

 この酒は、全国のあまり知られていない地酒を、東京で、立ち飲みスタイルで提供しているKURANDのPB商品だ。KURANDのホームページはこの酒を「濃醇辛口」とし、以下のように紹介している。

「上品で華やかな一面がありながらも、力強さと奥深さを持ち合わせている純米大吟醸酒なので、主役にも引き立て役にもなり得る、オールラウンダーな日本酒です。淡麗の味わいをイメージのある純米大吟醸酒というスペックながら、その綺麗さだけでなく、米の旨みや深みをしっかりと感じられるお酒を目指して醸されています」
「純米大吟醸でありながら力強さと奥深さを持ちあわせた『松岡専務』は、和食だけでなく西洋風のアンチョビを使った料理などともよく合います」
「香りの華やかさと、口に含んだ後の旨味が絶妙なバランスの純米大吟醸酒です。いろいろなお料理と合わせながら、じっくりお楽しみください」

 KURANDのホームページで公開しているスペックは以下の通り。「日本酒度3、酸度1.8、アミノ酸度1.9」。

 この蔵の主銘柄「帝松」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「創業当時の屋号は『大坂屋』を名乗り、『松榮(まつざかり)』という酒銘で販売しておりましたが、昭和に入り『帝松』を代表銘柄とするようになりました。『帝』は日本国の最高位を表し、『松』の変わらぬ緑は繁栄のシンボルで、酒造りの頂点を末永く後世に維持していきたい。という願いから名付けました。帝松は全体的にフルーティーで甘みのある味が特徴で、その品数は大小容器を入れると150アイテムにも上ります」

酒蛙

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