メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4280】佐藤企 純米吟醸 ワイン酵母仕込み 無濾過生酒(さとうたくみ)【青森県】

2020.7.29 21:30
青森県十和田市 鳩正宗
青森県十和田市 鳩正宗

【KA料理店にて 全2回の②完】

 なじみのKA料理店に、しばらくご無沙汰している。コロナで相当打撃を受けているのでは、とおもい、経済支援活動のつもりで暖簾をくぐった。この店は若い夫婦(今では若くなくなったが)がきりもりしている、実に感じの良い料理店。酒の種類は少なく、いつも酒の選択に困る。わたくしが飲んだことがある酒がほとんどを占めているからだ。

 今回はまず「醴泉 特吟 山田錦」をいただき、次に「佐藤企 純米吟醸 ワイン酵母仕込み 無濾過生酒」をいただく。この蔵のお酒は飲む機会が多く、当連載でこれまで、17種類を取り上げている。この蔵のお酒は、主張することなくおとなしい酒質、という印象を持っているが、今回のお酒は、なんとワイン酵母仕込みだ。

 ワイン酵母仕込みのお酒は当連載で、以下の2種類を取り上げている。「越後鶴亀 ワイン酵母仕込み 純米吟醸」(当連載【2294】)、「桃川 ワイン酵母仕込み 大吟醸純米」(当連載【3492】)。酸と甘みがよく出る傾向にあるようだ。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 おおっ、甘旨酸っぱい。とくに甘みと酸が出て、まるで甘く熟したアンズのような味わい。非常にジューシー。日本酒を飲んでいる感じがまったくしない。口当たりの良い果実酒を飲んでいるようなイメージ。穏やかで、やさしい口当たり。実に旨い。何杯でも飲みたくなる。あとで、ラベルに表示されているアルコール分を見たら、なんと12度。これは、ワインを強く意識してつくられた日本酒であることをうかがわせる。

 ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、青森県産酒造好適米『華吹雪』100%、精米歩合55%、アルコール分12度、製造年月20.02」。

 使用米の「華吹雪」は青森県農業試験場が1974年、母「おくほまれ」(祖母が「山田錦)と父「ふ系103号」(祖母が「ササニシキ」)を交配。育成と選抜を繰り返し開発、1988年に品種登録された酒造好適米だ。

 蔵名および主銘柄名「鳩正宗」の由来について、日本の名酒事典は「酒名は、白鳩が飛来してこの屋敷の神棚に舞い降りたことに由来している」と説明している。また、酒名「佐藤企」は、南部杜氏でこの蔵の杜氏の名。

 わたくしはこのあと、「紀土 純米吟醸 春ノ薫風 生酒」(当連載【3878】)を飲んだ。

酒蛙

関連記事 一覧へ