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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4274】開運 雄山錦 純米(かいうん)【静岡県】

2020.7.23 21:26
静岡県掛川市 土井酒造場
静岡県掛川市 土井酒造場

【E居酒屋にて 全12回の⑨】

 ほぼ4年ぶりにE居酒屋の暖簾をくぐった。この店は酒の品揃えがなかなか素晴らしいのだが、どういうわけか近年縁遠く、不義理を欠いていたわたくしだったが、ママはにこやかに迎えてくれた。

「花笑み」「新橋の男達の酒」「御前酒」「黒澤」「水尾」「〆張鶴」「久保田」「蓬莱泉」と飲み進め、9番目にいただいたのは「開運 雄山錦 純米」だった。土井酒造場のお酒、とくに「開運」は飲む機会が多く、当連載でこれまで、12種類を取り上げている。落ち着きのある旨みを感じ、安定感抜群のお酒、という好印象を持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 香りほのか。さらりとした口当たりで、水の如しの酒質。余韻は酸と渋み。旨みは少なく、やや辛口でドライ感もある。キレが非常に良い。いわゆる淡麗辛口酒ではないか。これは驚いた。これまで、「開運」に対しては、旨みをけっこう感じ、ややどっしりした酒質、というイメージを持っていたが、これは、ほぼ真逆に近い酒質だった。いやはや驚きだ。あれも「開運」、これも「開運」、か。

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米・米麹(国産米100%使用)、精米歩合60%、アルコール度数15度、日本酒度+7、酸度1.5、アミノ酸度1.2、製造年月2019.12」。

 使用米の「雄山錦」(おやまにしき)は富山県農業技術センター農業試験場が1986年、母「ひだほまれ」と父「秋田酒33号」を交配、選抜と育成を繰り返しながら品種を固定、1999年に命名、2001年に種苗法登録された酒造好適米。

 酒名「開運」の由来について「日本の名酒事典」は「明治5年創業。酒名は、地元小貫村の発展を願ってつけられた」と説明している。この蔵の祝酒は、ラベルに七福神の絵が描かれ、そこに「開運」とドドーンと酒名。おめでたさ満点のため、おせち料理と一緒に売られるなど、祝の席用に重宝されている。

酒蛙

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