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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4259】寒菊 純米吟醸 OCEAN99 銀海 Departure 無濾過生原酒(かんぎく)【千葉県】

2020.7.6 21:18
千葉県山武市 寒菊銘醸
千葉県山武市 寒菊銘醸

【B居酒屋にて 全8回の③】

 コロナ感染防止のため、東京などで予定していた飲み会が次々中止になっていった。現時点で、中止になった飲み会は、たとえば4月だけで6件。出費が抑えられるからいい面はあるが、わたくしの場合、飲み会を、この「日本酒津々浦々」の取材に充てているので、取材の機会が失われ、執筆・掲載に支障をきたすことになる。

 そこで、自力で近所の居酒屋に取材に行かなければならない。当然、酒の銘柄に偏りが出てくるが、正常化までの“つなぎ”だから、止むを得ない。ということで、なじみのB居酒屋の暖簾をくぐる。よもや、このような状況になるとは思っても見なかった。

「惣邑」「白隠政宗」と飲み進め、3番目にいただいたのは「寒菊 純米吟醸 OCEAN99 銀海 Departure 無濾過生原酒」だった。「寒菊」は当連載でこれまで、5種類を取り上げている。香り立つ甘酸っぱい酒、というイメージを持っているが、今回も同様の感想だった。

 仲居N子さん「酸を感じる」
 酒蛙「うん。濃醇で甘酸っぱい。吟醸香が出ており、ややフルーティーな印象」
 酒蛙「味の要素の中で一番感じるのは酸だ」
 仲居N子さん「ですよね〜♪」(と言いながら、瓶の首に黄色い輪ゴムと青い輪ゴムをはめた。黄色は酸、青は甘みを表すのだそうだ。黄と青が同時にあると、甘酸っぱい酒を意味するんだそうな。実に賢い)
 酒蛙「舌にチリチリ微発泡を感じる。酸のほか、甘みもよく出ており、甘みは、飴を煮詰めたようなイメージ。辛みはあまり感じない」

「OCEAN99」のコンセプトについて、裏ラベルは、以下のように説明している。

「季節ごとに様々な表情を見せる千葉県九十九里海岸を感じていただくことをコンセプトとしたこちらの『OCEAN99』シリーズ。季節に適したミネラル感溢れる限定酒を各シーズンでお届けいたします」。99とは九十九里浜のことなのだ。

 また、裏ラベルは「銀海 Departure 無濾過生原酒」について、以下のように説明している。

「九十九里浜のミネラルの恩恵を受け、水平線を辿るような爽快な旨味を表現した一本! そこに“新しい試み”をテーマにし『Departure』というタイトルを加えました。昨年よりさらにブラッシュアップを重ね、リニューアルを試みた渾身の冬期限定無濾過生原酒です。九十九里の力強い冬の海を思い浮かべてお愉しみいただければ幸いです」

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、アルコール分16度、精米歩合55%、製造年月2019.11」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 酒名・蔵名の「寒菊」の由来について、「日本の名酒事典」は、以下のように説明している。「酒名は小粒ながらも香り高く、長い間花を咲かせる寒菊(冬菊)になぞらえ、初代蔵元が“小粒ながらも一徹さをもち末長く良酒を造る”という思いを込めて命名した」

酒蛙

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